バーバル・アザム復帰の裏に潜むパキスタン代表の複雑な事情
T20ワールドカップを目前に控え、不調のバーバル・アザムを復帰させたパキスタン。政府承認待ちという異例の状況下での選考の真意とは?
2月7日開幕のT20ワールドカップまで2週間を切った1月25日、パキスタン代表チームに異例の発表が続いた。まず前日にクリケット委員会(PCB)会長が大会参加への疑問を呈し、翌日には不調が続くバーバル・アザム元主将の代表復帰が発表された。
復帰と除外が交錯する選考
パキスタンは15名の代表メンバーを発表し、サルマン・アリ・アガが主将を務める。最も注目されたのは、T20クリケットで苦戦が続くバーバル・アザムの復帰だった。彼は最近のビッグバッシュリーグで11試合202得点、ストライクレート103.06という物足りない成績を残していた。
一方で、T20レギュラーのハリス・ラウフは落選。昨年9月のアジアカップ以降プレーしていない彼の除外は、選考陣の明確な方針転換を示している。また、ウィケットキーパーのモハマド・リズワンも今回は選ばれなかった。
マイク・ヘッソン監督は、バーバルについて「彼をオープニングバッターとしては起用しない」と明言した。「パワープレーでの攻撃力が非常に重要だからだ」。代わりに、スリランカの遅いピッチでの中盤戦での制球力に期待を寄せている。
政治的複雑さが影を落とす
しかし、チーム発表の背景には深刻な政治問題が横たわっている。PCB会長のモフシン・ナクヴィ(内務大臣兼任)は前日、政府の承認を得てから大会参加を確認すると述べていた。これは、インドとパキスタンの緊張した政治関係が原因だ。
大会の大部分はインドで開催されるが、パキスタンは政治的理由からスリランカでのみ試合を行う。さらに、バングラデシュが安全上の懸念を理由にインド開催を拒否し、国際クリケット評議会(ICC)によって大会から除外されるという前例のない事態も発生している。
チーフセレクターのアーキブ・ジャベドは「チーム選考は我々の仕事だが、参加については政府が最終決定する」と、異例の状況を認めた。
戦略的選択の意図
パキスタンの選考には明確な戦略が見える。スピンボウラーを4名(モハマド・ナワズ、シャダブ・カーン、アブラル・アフメド、ウスマン・タリク)選出したのは、スリランカのピッチ特性を考慮した判断だ。
ペースボウラーは3名に絞り、シャヒーン・シャー・アフリディ、サルマン・ミルザ、ナシーム・シャーを選択。ヘッソン監督は「T20の全3フェーズで投球できる能力を重視した」と説明している。
パキスタンはグループAで、2月7日にオランダ、10日にアメリカ、15日にインド、18日にナミビアと対戦予定だ。
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