クックの後継者が語る、Appleの次の一手
ティム・クックCEO退任後初の決算発表。後継者ジョン・テルナスのAI戦略と、iPhone 17好調の裏に潜むメモリコスト問題を多角的に分析します。
15年間、Appleの顔であり続けた男が、ステージを降りる。
2026年4月30日(現地時間)、Appleは2026年度第2四半期の決算を発表します。数字そのものよりも、ウォール街が固唾をのんで注目しているのは、来たるCEO・ジョン・テルナスが投資家に何を語るか、その言葉の一つひとつです。
数字が示すAppleの「今」
アナリストの予想によれば、今四半期の売上高は1,097億ドル(約16兆円)、EPSは1.95ドルが見込まれています。前年同期の954億ドルから約15%の成長であり、その主役はiPhoneです。
iPhone 17の好調を受け、iPhone部門の売上は前年比20%増の567億ドルが期待されています。3月に発表された低価格ノートPC「MacBook Neo」(599ドル)や新型iPad Airも話題を集めましたが、今回の決算における主役はあくまでiPhoneです。サービス部門も304億ドルと堅調な伸びが予測されており、ハードウェアに依存しない収益構造への移行が着実に進んでいることを示しています。
数字だけ見れば、Appleは順調です。しかし、市場が本当に知りたいのは「次の5年」の話です。
テルナスとAI——Appleが抱える「遅れ」という問題
ティム・クックは15年間、Appleを世界最大級の企業に育て上げました。彼が9月1日付けで執行会長に退き、後任に就くジョン・テルナスはハードウェア部門を長く率いてきた技術者です。製品の品質と供給チェーンの管理においては高い評価を受けていますが、AIという新戦場での実績はまだ未知数です。
今年初め、AppleはGoogleの「Gemini」AIモデルをSiriに統合すると発表しました。これはAppleが自社AIの限界を事実上認めたとも解釈できる、象徴的な決断でした。Meta、Amazon、Alphabet、Microsoftといったライバル企業が今年だけで合計5,000億ドル超のAIインフラ投資を計画している中、Appleの投資規模は際立って小さい。
この「AI格差」は、単なる技術的な遅れではありません。Siriが競合のAIアシスタントに追いつけなければ、iPhoneの差別化要因が失われ、ブランドの根幹が揺らぐ可能性があります。テルナスが決算発表でどのようなAIロードマップを示すか——それが今回最大の焦点です。
メモリコスト問題——日本企業も無縁ではない
もう一つ、見逃せないリスクがあります。AIブームが引き起こしているメモリ需給の逼迫です。
MetaとMicrosoftはすでに、メモリ価格の高騰が設備投資計画の上方修正につながったと認めています。iPhone、Mac、iPadはいずれも大量のメモリと記憶容量を必要とする製品です。Appleがこのコスト上昇をどこまで吸収できるか、あるいは将来的に価格転嫁を余儀なくされるかは、消費者にとっても重要な問題です。
投資銀行Evercore ISIは「最近の製品ラインナップを見る限り、Appleはメモリコストを十分にコントロールできている」と楽観的な見方を示しています。しかし、SamsungやSK Hynix、そしてキオクシア(旧東芝メモリ)など日本・韓国のメモリメーカーにとっては、この需給ひっ迫は収益機会でもあります。Appleが価格交渉でどこまで優位を保てるかは、サプライヤー側の戦略にも直結します。
また、日本市場においてiPhoneは依然として圧倒的なシェアを持っています。価格が上昇すれば、ソニーやシャープのAndroid端末へのシフトが加速する可能性も否定できません。テルナス体制が価格戦略をどう描くかは、日本の消費者にとっても他人事ではありません。
本コンテンツはAIが原文記事を基に要約・分析したものです。正確性に努めていますが、誤りがある可能性があります。原文の確認をお勧めします。
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