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大韓航空・アシアナ統合、マイル計画に「待った」 韓国公取委が消費者保護を理由に修正指示
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大韓航空・アシアナ統合、マイル計画に「待った」 韓国公取委が消費者保護を理由に修正指示

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韓国公正取引委員会(FTC)は、大韓航空に対し、アシアナ航空との合併に伴うマイル統合計画の修正を命令。消費者保護の観点から、特典航空券などの利用促進策を1ヶ月以内に提出するよう求めた。

リード

韓国の公正取引委員会(FTC)は12月22日、大韓航空に対し、アシアナ航空との経営統合に伴うマイレージ(マイル)統合計画を修正するよう指示したと発表しました。FTCは、現行案が消費者の利益を十分に保護していない可能性を指摘し、1ヶ月以内に具体的な改善策を含む改訂案を提出するよう求めています。

FTCの要求内容

聯合ニュースによると、FTCが特に問題視しているのは、顧客がマイルを実際に利用する際の選択肢です。FTCは、特典航空券(ボーナスシート)や座席のアップグレードに関する利用促進策を盛り込んだ、より詳細な計画を要求しています。FTCは公式発表で次のように述べています。

「マイル統合は国民的な関心事であり、その計画は国民の期待に応えるものでなければならない。改訂案は、すべての航空利用者が最終的に満足できる内容になるよう、慎重に検討されるべきだ」

この命令の背景には、統合プロセス中に大量のマイルが使われないまま失効してしまう事態への懸念があります。FTCは、顧客が能動的にマイルを消費できる実用的な選択肢を提供することが不可欠だと強調しています。

タイムライン:巨大航空会社の誕生まで

  • 2020年11月: 大韓航空がアシアナ航空の経営権取得に関する契約を締結。
  • 2024年12月: 各国の競争当局による数年にわたる審査を経て、買収が最終的に完了。
  • 現在: アシアナ航空は大韓航空の子会社として運営。組織、人事、ブランドの統合プロセスが進行中で、完了まで1年以上かかると見られています。

争点となる統合案の詳細

現在提示されている計画では、アシアナ航空の顧客が保有するマイルは、同社の運航終了後10年間、現在の価値を維持したまま利用可能とされています。交換レートはマイルの獲得方法によって異なります。

  • フライト搭乗によるマイル: 大韓航空のマイルと1対1の比率で交換可能。この点について、FTCは特に問題視していないと報じられています。
  • 提携パートナー経由のマイル: クレジットカード利用やホテルプログラムなどで獲得したマイルは、1対0.82の比率で交換されます。

顧客は、保有するアシアナマイルをすべて大韓航空のマイルに一括で交換する選択肢も与えられます。今回のFTCの指示は、これらのレートそのものよりも、交換したマイルの「使いやすさ」を確保することに主眼が置かれていると見られます。

PRISM Insight

今回の韓国FTCの介入は、世界的なM&Aにおける新たな潮流を象徴しています。規制当局の審査は、市場の独占禁止だけでなく、顧客ロイヤルティプログラムのような「消費者の無形資産」の保護にまで及んでいます。巨大企業が誕生する際、顧客が長年かけて築いた価値が一方的に切り下げられることへの警戒感は、各国の規制当局で強まる傾向にあります。この事例は、今後の航空業界再編や他業種の大型買収において、消費者保護が重要な争点となることを示唆しています。

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