ボンダイビーチ銃撃事件、容疑者は「テニスボール爆弾」も準備か 新たな警察文書で判明
シドニーのボンダイビーチ銃撃事件で、容疑者が「テニスボール爆弾」を含む複数の手製爆弾を使用していたことが警察文書で判明。イスラム国に影響された数ヶ月にわたる周到な計画の詳細を報じます。
シドニーのボンダイビーチで先週発生し15人が犠牲となった銃撃事件で、実行犯とされる親子が攻撃の冒頭で「テニスボール爆弾」を含む4つの手製爆弾を投げていたことが、新たに公開された警察の文書で明らかになりました。これらの爆弾は爆発には至りませんでしたが、専門家は「起爆能力があった」と評価しています。
この事件では、ナヴィード・アクラム容疑者(24)が15件の殺人を含む数十の罪で訴追されています。同容疑者は犯行時に警察に撃たれましたが、12月22日に病院を退院し、刑務所に移送されました。共犯とされる父親のサジド・アクラム容疑者は現場で射殺されています。
警察によると、親子はイスラム国(IS)の思想に影響を受け、数ヶ月にわたりこのテロ攻撃を綿密に計画していたとみられています。ナヴィード容疑者の携帯電話から発見された動画には、その動機を示す重要な証拠が残されていました。
動画に残された犯行の動機警察が発見した複数の動画には、親子がテロに至るまでの過程が記録されていました。ISへの忠誠宣言: 10月に撮影された動画では、親子がISの旗の前に座り、ボンダイビーチでの攻撃の動機を語り、「シオニストの行為」を非難する様子が映っていたと警察は指摘しています。ナヴィード容疑者がコーランの一節をアラビア語で暗唱する場面もあったとされています。銃器訓練: 別の動画では、同じく10月にニューサウスウェールズ州の地方で親子が銃器訓練を行う様子が記録されていました。警察は「被告と父親は、ショットガンを発射し、戦術的な動きで移動する姿が確認された」と述べています。
事件に関する詳細な情報は、生存者の身元を保護するため一時的に公開が制限されていましたが、22日にメディア各社の申し立てにより裁判所が命令を解除しました。
事件に至るまでの周到な準備
警察の文書は、親子が攻撃を実行に移すまでの計画的な行動を明らかにしています。
腹部を撃たれて重体だったナヴィード・アクラム容疑者は、22日の裁判には出廷しませんでした。捜査は現在も続いています。
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