Kリーグの巨人・水原三星、元MVPホン・ジョンホ獲得へ。2025年、1部昇格への号砲か

Kリーグの盟主が、本気の再建に乗り出した。2部リーグで3シーズン目を迎える名門「水原三星ブルーウィングス」が、元Kリーグ1 MVPのベテランDF、ホン・ジョンホ（36）の獲得に迫っていることが明らかになった。1部リーグへの昇格を逃したばかりのチームにとって、これは単なる選手補強以上の意味を持つ動きと見られる。

新監督就任と大改革、そして「最後のピース」

水原三星は2023年にKリーグ2へ直接降格するという屈辱を味わった。今季は昇格プレーオフに進出したものの、「済州SK FC」に合計スコア0-3で敗れ、またも昇格を逃した。これを受け、クラブはピョン・ソンファン監督を解任し、新たに「光州FC」で実績を上げたイ・ジョンヒョ氏を新監督に招聘。さらに十数人の選手との契約を更新しないという大ナタを振るった。

リーグ関係者によると、前所属の「全北現代モータース」から契約延長のオファーがあったものの、ホン・ジョンホは水原三星への移籍を選択する見込みで、来週中にも正式契約が結ばれると報じられている。彼は2021年のKリーグ1 MVPであり、リーグ優勝5回、ベストイレブン選出4回を誇る、リーグを代表するディフェンダーだ。

最強の矛、最弱の盾からの脱却

今季の水原三星の課題は明確だった。チーム総得点はリーグ最多の76ゴールを記録した一方、失点数はリーグで6番目に多い50失点。強力な攻撃力を持ちながら、守備の脆さが昇格への道を阻んだ形だ。経験豊富なホン・ジョンホの加入は、この守備陣の再建に不可欠な一手となる。また、クラブはレンタル移籍中だったFWカン・ソンジン（22）との完全移籍契約も発表しており、攻守両面でのチーム再編が着々と進んでいる。