サウジアラムコ、中国石油化学大手への出資交渉か 山東玉龍に10%の可能性
サウジアラムコが中国の山東玉龍石化の株式10%取得に向け交渉中。日量40万バレルの新施設への出資を通じ、中国市場での川下事業拡大と長期原油供給の確保を目指す戦略を解説します。
リード
世界最大の石油会社サウジアラムコが、中国での事業拡大を加速させています。関係者によると、アラムコは中国の山東能源集団(山東エナジー)傘下の山東玉龍石化(山東ユーロン)の株式10%を取得するため、現在交渉を進めているとのことです。この動きは、中国という巨大市場での川下事業を強化し、長期的な原油供給契約を確保するアラムコの戦略の一環とみられます。
交渉の背景と目的
今回の交渉対象である山東玉龍石化は、山東省で大規模な石油精製・石油化学コンプレックスを建設中です。この施設の原油処理能力は日量40万バレルに達し、商業運転の開始は2026年12月を予定しています。
アラムコにとって、この出資が実現すれば、世界最大の原油輸入国である中国での足場をさらに固めることができます。単に原油を販売するだけでなく、精製・化学製品の生産にも関与することで、バリューチェーン全体での収益性を高める狙いがあります。また、山東玉龍に対して原油やその他の原料を長期的に供給する契約も交渉に含まれている可能性があります。
中国への投資を強めるアラムコ
アラムコが中国の石油化学企業への投資に関心を示すのは、今回が初めてではありません。近年、同社は栄盛石化(Rongsheng Petrochemical)や盤錦信誠(Panjin Xincheng)など、複数の中国企業への投資を決定しており、中国市場へのコミットメントを明確にしています。
これらの投資は、石油を化学製品に転換する「リキッド・トゥ・ケミカル」戦略を推進するアラムコの方針とも一致します。中国の旺盛な需要を取り込むことで、将来の石油需要の変動に対するリスクを分散させる狙いもあると考えられます。
PRISM Insight
この動きは、世界最大の石油輸出国サウジアラビアと、最大の輸入国である中国とのエネルギー関係が、単なる売買を超えた戦略的パートナーシップへと深化していることを示しています。これは世界のエネルギー安全保障の構図や、今後の地政学的な力学にも影響を与える可能性があります。投資家は、この中東とアジアを結ぶ新たな「エネルギー枢軸」が、世界のサプライチェーンや資源価格にどのような影響を及ぼすかを注視する必要があります。
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