クリストファー・ノーラン監督の新作『オデッセイ』、初予告編が公開。マット・デイモンがIMAXで描かれる10年の旅路へ

『オッペンハイマー』でアカデミー賞を席巻したクリストファー・ノーラン監督の待望の新作、『オデッセイ』の初となる予告編が12月22日、ユニバーサル・ピクチャーズによって公開されました。主演のマット・デイモンが、古代ギリシャの英雄オデュッセウスとして、10年にも及ぶ壮絶な帰郷の旅に挑みます。本作は全編がIMAX 70mmフィルムカメラで、世界各地を舞台に撮影されました。

物語の中心は、イタキの勇敢にして狡猾な王、オデュッセウス（マット・デイモン）。トロイア戦争で重要な役割を果たした後、故郷で待つ忠実な妻ペネロペ（アン・ハサウェイ）と息子テレマコス（トム・ホランド）のもとへ帰る航海の途中で、10年間も漂流してしまいます。

「長年の戦争の後、故郷を目指す我々の邪魔をする者は誰もいなかった。私自身でさえも」予告編でオデュッセウスはそう語ります。映像では、彼が船の難破に見舞われ、単眼の巨人キュクロプスや、美しい歌声で船乗りを惑わすセイレーン、部下を豚に変えてしまう魔女キルケといった神話上の怪物たちと対峙する姿が垣間見えます。

豪華キャストの集結も本作の大きな見どころです。ロバート・パティンソン、ゼンデイヤ、ルピタ・ニョンゴ、シャーリーズ・セロンといった実力派俳優たちが脇を固め、ホメロスの不朽の叙事詩に新たな生命を吹き込みます。

**PRISM Insight:** CG全盛の時代に、ノーラン監督は再びIMAXフィルム撮影という物理的なメディアを選択しました。これは単なる技術的なこだわりではありません。古代の神話を、あたかも現実の出来事のように観客に「体験」させるための戦略です。『オデッセイ』は、古典的ストーリーテリングと最先端のアナログ映像技術の融合が、現代のデジタルエンターテイメントにどう対抗しうるかを示す試金石となるでしょう。

映画『オデッセイ』は、2026年7月17日に劇場公開予定です。壮大な神話の世界が、ノーラン監督の手によってどのように描かれるのか、期待が高まります。