トルクメニスタンへの米国ビザ保証金制度 2026:1万5000ドルの壁が阻む入国の実態
2026年1月、米国務省はトルクメニスタンを米国ビザ保証金制度の対象に追加しました。最大1万5,000ドルの保証金は、平均月収141ドルの同国市民にとって事実上の入国禁止に近い壁となっています。統計上の不法残留率に基づく政策の背景と影響を分析します。
平均月収の100倍を超える「保証金」が、入国の条件となりました。 米国政府は2026年1月1日、トルクメニスタンを「米国ビザ保証金制度(Visa Bond Pilot Program)」の対象国に静かに追加しました。これにより、同国の市民が観光やビジネス目的で訪米する際、多額の現金を預けることが義務付けられます。
トルクメニスタンが対象となった米国ビザ保証金制度 2026 の詳細
このパイロットプログラムでは、ビジネス(B-1)または観光(B-2)ビザの申請者に対し、5,000ドル、1万ドル、または1万5,000ドルの保証金を求めています。この金額は、出国時に払い戻される仕組みですが、トルクメニスタンの経済実態を考えると極めて高いハードルです。
- トルクメニスタンの平均月収:約141ドル(闇市場レート換算)
- 保証金額:最低でも平均月収の約35倍、最高で100倍以上
プログレス財団(Progres Foundation)の調査によれば、同国の平均賃金は2,750マナト程度であり、米国への渡航は事実上、富裕層以外には不可能な選択肢となりつつあります。
「不法残留率」という数字のジレンマ
米国務省がこの措置を導入した背景には、高い「ビザ不法残留率(Overstay Rate)」があります。国土安全保障省(DHS)の2023年データによると、トルクメニスタンのビジネス・観光ビザ保持者の不法残留率は15.35%に達しています。
しかし、実数で見ると印象は変わります。出国予定者925人のうち、残留したのはわずか142人です。元々ビザの発給数が極端に少ない孤立した国であるため、少数のケースが統計上の比率を押し上げている側面があります。
記者
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