ハン・ソヒ×チョン・ジョンソ『プロジェクトY』、なぜ世界が熱狂？「韓国版テルマ＆ルイーズ」誕生に期待爆発

ハン・ソヒとチョン・ジョンソW主演の新作映画『プロジェクトY』がなぜ世界中で話題なのか？海外の反応と、現代に響く「反逆のシスターフッド」の魅力を専門家が分析します。

ティーザー公開わずかで世界が騒然。最強バディ映画の誕生か

韓国映画界から、新たな衝撃波が放たれました。若手実力派女優の筆頭であるハン・ソヒとチョン・ジョンソがW主演を務める新作クライム映画『プロジェクトY』のティーザーが公開され、瞬く間に世界中のKカルチャーファンの間で話題沸騰となっています。単なる新作映画の告知に留まらず、この二人の共演は「事件」として受け止められています。なぜこの短い映像が、これほどまでに人々の心を掴むのでしょうか。その背景にある熱狂の理由と、海外からの期待の声を探ります。

なぜ『プロジェクトY』はバイラル化したのか？

「夢の共演」の実現： 現在韓国で最も旬な女優、ハン・ソヒとチョン・ジョンソという、予測不能な化学反応を期待させる組み合わせ。
新時代のバディムービーへの渇望： 女性二人組が社会に反旗を翻す「シスターフッド・ノワール」というコンセプトが、現代の観客の心に強く響いている。
圧倒的なビジュアルと雰囲気： ティーザーが映し出す、ソウルの華やかな江南を舞台にしたスタイリッシュで危険な世界観が、観る者の想像力を掻き立てる。
グローバルファンダムの熱量： 二人の女優が持つ強力な国際的ファンベースが、SNS上で期待の声を増幅させている。

詳細解説：何が起きているのか？

最強コンビの誕生：ハン・ソヒとチョン・ジョンソという現象

今回の熱狂の最大の要因は、なんといっても主演二人のキャスティングです。ハン・ソヒは『夫婦の世界』で鮮烈な印象を残して以降、『マイネーム: 偽りと復讐』でのハードなアクション、『わかっていても』での繊細なロマンスまで、役柄の振れ幅の広さで人気を不動のものにしました。一方、チョン・ジョンソはデビュー作『バーニング』でカンヌを驚かせ、その後も『ザ・コール』や『バレリーナ』で見せる狂気と純粋さが同居した唯一無二の演技で、カルト的な人気を誇ります。クールで洗練されたイメージのハン・ソヒと、予測不能なエネルギーを放つチョン・ジョンソ。この二人が親友役としてタッグを組むというだけで、映画ファンにとっては見逃せないイベントなのです。

物語の背景：江南で80億ウォンを盗む

『プロジェクトY』は、ソウルの華やかな江南を舞台に、厳しい現実から逃れるため80億ウォン（約8億8千万円）相当の金塊を盗み、街を去ることを計画する二人の同い年の友人、ミソン（ハン・ソヒ）とドギョン（チョン・ジョンソ）の物語です。公開されたティーザーでは、二人がキム・ソンチョル演じるキャラクターから大金を奪い、必死に逃走する姿が描かれています。これは単なる犯罪映画ではなく、社会の片隅に追いやられた若者たちの、命がけの逃避行を描く青春ノワールの側面も持っていると予想されます。

世界の熱狂：海外の反応をキュレーション

ティーザー公開後、X（旧Twitter）やYouTubeのコメント欄は、世界中のファンからの期待の声で溢れかえりました。多様な視点からの反応を見てみましょう。

「これこそ私たちが必要としていた韓国版『テルマ＆ルイーズ』だ。二人の女性が全てを燃やして走り去る物語、絶対に見る。」（アメリカ / 映画ファン）
「ハン・ソヒとチョン・ジョンソが同じフレームに収まっているだけで、すでに一つの芸術作品。このビジュアルの破壊力は異常。」（フランス / SNSユーザー）
「『マイネーム』のハン・ソヒと『バレリーナ』のチョン・ジョンソ…？これはもう『女性の怒り』全部乗せみたいな映画になるのでは？最高すぎる。」（ブラジル / Kドラマファン）
「30秒のティーザーだけでケミストリーが振り切れてる。二人の間の緊張感と信頼感が伝わってきて、本編が待ちきれない。」（フィリピン / YouTubeコメント）
「ただの美女二人組じゃない。二人とも『ヤバい役』を演じさせたら右に出る者はいない女優。この映画は伝説になる予感がする。」（日本 / 映画ブロガー）

PRISM Insight：なぜ「反逆するシスターフッド」は現代に響くのか

『プロジェクトY』への熱狂は、単なる人気俳優の共演に対する期待だけでは説明できません。これは、現代社会が求める物語の形を象徴しているとPRISMは分析します。

近年、世界的に「Good for Her Cinema」と呼ばれる、社会規範から逸脱し、時には過激な手段で自己を解放する女性キャラクターを描く作品群が支持を集めています。経済的な閉塞感や見えない社会的抑圧に対し、スクリーンの中で彼女たちが見せる「反逆」は、観客に一種のカタルシス（代理満足）を与えます。特に、女性同士の強い絆、すなわち「シスターフッド」を軸に物語が展開されることで、その力は増幅されます。

ハン・ソヒとチョン・ジョンソが持つ「誰にも媚びない、自立した強い女性」というパブリックイメージは、この物語に絶大な説得力をもたらします。彼女たちが演じるからこそ、『プロジェクトY』は単なるクライムムービーに留まらず、Z世代やミレニアル世代の抱える不満や願望を代弁する、時代のアイコンとなる可能性を秘めているのです。この映画は、韓国コンテンツの新たな地平を切り開く、重要な一作となるかもしれません。