マーク・ケリー米上院議員が国防総省を提訴、退役軍人の言論の自由を問う
2026年1月、マーク・ケリー米上院議員が国防総省とヘグセス長官を提訴しました。軍への「違法な命令拒絶」呼びかけを巡り、階級降格や年金削減という報復措置を受けたことへの対抗措置です。退役軍人の表現の自由を問う法的争点を詳しく解説します。
「25年間の軍務で勝ち取った権利が、政治的な報復によって脅かされています」。アリゾナ州選出の民主党議員であり、元海軍大佐のマーク・ケリー上院議員は2026年1月12日、ピート・ヘグセス国防長官と国防総省を相手取り、表現の自由を侵害されたとしてワシントンDCの連邦地裁に提訴しました。これは、軍人に対して「違法な命令を拒絶する責任」を促す動画を公開したことへの報復措置に対する法的な対抗措置です。
マーク・ケリー氏の動画公開から提訴までの経緯
事の発端は、2025年11月にケリー氏を含む6名の退役軍人議員が公開した動画でした。動画では、軍の構成員に対し、合衆国憲法や法律に違反する命令を拒否する義務があることを再確認するよう呼びかけました。しかし、ドナルド・トランプ大統領とその支持者たちは、この行為を「扇動的」であると非難し、厳しい罰を与えるべきだと主張してきました。
国防総省の報復措置と法的な争点
ヘグセス国防長官はSNSを通じ、ケリー氏の行為が「指揮系統を弱体化させるもの」であると主張し、退役時の大佐から階級を降格させ、年金の受給額を削減する手続きを進めると発表しました。これに対し、ケリー氏側は「政治的な見解を理由に退役軍人を沈黙させようとする、憲法違反の報復キャンペーンだ」と反論しています。訴状では、行政府が政治的発言を理由に国会議員に対して軍事的な制裁を科すことは、米国の歴史上、前例がないと指摘されています。
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