サムスン「RAM不足で価格上昇」の真実
サムスンGalaxy S26シリーズの価格上昇の背景にある「RAMageddon」。メモリ不足が消費者にもたらす影響とは。
「前世代より100ドル高くなったのは、仕方がないことだった」
サムスンのモバイル事業COOであるウォン・ジュン・チョイ氏は、Galaxy S26シリーズの価格上昇について、こう説明した。同社の最新フラッグシップが前作より値上がりした理由として、「RAMageddon(メモリ不足)」が重要な要因だったと認めたのだ。
メモリ不足が引き起こした価値の再定義
Galaxy S26とS26 Plusは、確かに前世代より100ドル高い。しかし、価格だけを見れば見落としてしまう変化がある。今年のモデルは標準ストレージが256GBと、前作の倍になった。
チョイ氏によると、価格上昇の要因は複合的だ。メモリ不足に加え、材料費全般の上昇、関税の影響も重なった。だが、その中でもメモリ不足の影響は「重要(significant)」だったという。
業界関係者は、この状況を「RAMageddon」と呼んでいる。スマートフォンの高性能化とAI機能の搭載により、メモリ需要が急増する一方で、供給が追いつかない状況が続いているのだ。
日本市場への波及効果
日本のスマートフォン市場では、Appleが圧倒的なシェアを占める中、サムスンは限定的な存在感にとどまっている。しかし、今回のメモリ不足問題は、日本の消費者にも間接的な影響を与える可能性が高い。
ソニーやシャープといった日本メーカーも、同じメモリサプライチェーンに依存している。メモリ価格の上昇は、最終的にすべてのスマートフォンメーカーに影響を与えるからだ。
特に注目すべきは、日本の消費者行動への影響だ。従来、日本市場では「長期間同じ端末を使用する」傾向が強かった。しかし、価格上昇により、この傾向がさらに加速する可能性がある。
技術進歩のジレンマ
メモリ不足の背景には、技術進歩のパラドックスがある。AI機能の充実、カメラ性能の向上、マルチタスク処理の高度化など、スマートフォンの機能は年々向上している。しかし、これらの機能を支えるメモリの供給は、需要の伸びに追いついていない。
サムスン自身が世界最大のメモリメーカーの一つでありながら、自社製品の価格上昇を認めざるを得ない状況は、業界全体の構造的課題を浮き彫りにしている。
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