ウクライナ和平協議の裏で続く攻撃—停戦への道筋は見えるか
アブダビで行われた米国仲介のウクライナ・ロシア和平協議の最中に、ロシアが大規模攻撃を実施。外交と戦争が並行する複雑な現実を分析します。
375機のドローンと21発のミサイル。アブダビでウクライナとロシアの和平協議が行われていたまさにその時、プーチン大統領はキーウへの大規模攻撃を命令した。
外交の場で握手、戦場では爆撃
1月25日、UAEの首都アブダビで2日間にわたって行われた米国仲介の和平協議は、具体的な合意には至らなかった。しかし、開戦から4年近く経つ中で、両国の代表が直接顔を合わせる貴重な機会となった。
ゼレンスキー大統領は協議後、「戦争終結の可能性のあるパラメーター」について話し合ったとXに投稿。来週日曜日には再び協議が予定されており、さらにはモスクワやキーウでの会談、トランプ大統領を交えた三者会談の可能性も示唆された。
ところが、この外交努力と並行して、ロシア軍はウクライナ全土への攻撃を継続。キーウでは少なくとも1人が死亡、4人が負傷し、全国で120万戸が停電に見舞われた。氷点下10度の厳冬の中、暖房を失った市民たちが水汲みの列に並ぶ姿が報じられている。
トランプ外交の現実
今回の協議で注目すべきは、トランプ政権の仲介姿勢だ。匿名の米政府関係者は「交渉者たちは真剣に解決策を模索していた」と評価し、「多くの敬意」が示されたと述べた。これは、前政権とは異なる対話重視のアプローチを示唆している。
一方で、ウクライナ外相のシビハ氏は今回の攻撃を「野蛮」と非難し、和平協議中の攻撃を「皮肉的」と批判。外交と軍事行動の矛盾した並行は、プーチン政権の複雑な戦略を浮き彫りにする。
ハルキウ州のスタリツャ村を新たに占領したと発表するロシア側に対し、ウクライナ軍はこれを認めていない。事実認定すら困難な戦況の中で、外交的解決への道筋を見つけることの困難さが表れている。
日本への波及効果
ウクライナ戦争の長期化は、日本経済にも深刻な影響を与え続けている。エネルギー価格の高騰、サプライチェーンの混乱、防衛費増額の必要性など、日本社会が直面する課題は多岐にわたる。
特に、ロシアからのLNG輸入に依存してきた日本のエネルギー政策は根本的な見直しを迫られている。サハリン2プロジェクトからの撤退圧力と、代替エネルギー源確保のコストは、電力料金上昇として家計を直撃している。
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