Deelに対する米司法省の捜査が浮上:ライバルRipplingへの産業スパイ疑惑
米司法省がHRテック大手Deelに対し、ライバルのRipplingへの産業スパイ疑惑で刑事捜査を開始。銀行記録や潜入スパイの告白など、170億ドル規模のユニコーン企業間で繰り広げられる異例の法廷劇を詳しく解説します。
ハリウッド映画のようなスパイ劇が、現実のテック業界で起きています。ウォール・ストリート・ジャーナルによると、米司法省(DOJ)は、給与管理スタートアップのDeelに対し、最大手のライバルであるRipplingから情報を盗み出すために企業スパイを雇った疑いで、刑事捜査を開始したと報じられました。
Deelに対する司法省捜査の背景と疑惑の詳細
今回の騒動は、RipplingがDeelを提訴したことから始まりました。訴状によれば、Deel側が送り込んだとされるスパイは、おとり捜査で捕らえられ、アイルランドの裁判所で「売上リード、製品ロードマップ、顧客アカウント情報、優秀な従業員の名前などを盗み出した」と宣誓供述書で告白しています。
170億ドル規模の巨大ユニコーン同士による法的決戦
両社は現在、HRテック市場で激しく競り合っています。2025年後半の資金調達において、Deelの企業価値は173億ドルに達し、対するRipplingも168億ドルと、ほぼ互角の規模を誇ります。この巨大な利益が絡む争いに、強力な弁護団が投入されました。
DeelのCEO、アレクサンドル・ブアジズ氏は、元連邦検察官のウィリアム・フレンツェン氏を起用。一方のRipplingは、イーロン・マスク氏の弁護も務める有名弁護士アレックス・スピロ氏を立てて対抗しています。司法省の介入により、単なる民事訴訟を超えた重大な刑事事件へと発展する可能性が高まっています。
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