イスラエル、停戦後も攻撃継続でジャーナリスト殺害
レバノンでヒズボラ系TV局プレゼンターが殺害され、停戦合意後の攻撃エスカレーションが報道関係者にも及ぶ懸念が高まっている。
350人以上。これは、2024年の停戦合意後にイスラエルの攻撃で命を失ったレバノン人の数だ。停戦とは名ばかりの現実が、今度は報道関係者の命をも奪った。
月曜日、レバノン南部ティルスで、ヒズボラ系テレビ局アル・マナールのプレゼンター、アリ・ヌール・アル・ディン氏がイスラエルの空爆で殺害された。ヒズボラは声明で「イスラエルの拡大したエスカレーションがメディア関係者にまで及ぶ危険性」を警告している。
停戦合意の空洞化
イスラエルとヒズボラは2024年、1年以上続いた戦闘を終結させるため、米国仲介による停戦に合意した。しかし現実は異なる。イスラエルは定期的にレバノンへの攻撃を継続し、南部レバノンの5地点に軍隊を駐留させている。
レバノン保健省によると、月曜日だけでティルスで1人、ナバティエ近郊のカファル・ルンマンで2人が空爆により死亡した。イスラエル軍は後に、アル・ディン氏を「ヒズボラメンバー」と呼んで殺害を認めた。
ジャーナリスト保護委員会の集計では、2023年以降、イスラエルの攻撃で少なくとも6人のレバノン人ジャーナリストが死亡している。他の監視団体は死者数を10人としている。
エスカレーションの背景
停戦後の攻撃継続には複数の要因が絡んでいる。米国とイスラエルは、レバノン当局に対しヒズボラの武装解除を求める圧力を強めている。一方、ヒズボラは盟友イランへの支持を表明し続けている。
月曜日、ヒズボラ指導者ナイム・カセム氏は支持者への演説で、テヘランへの攻撃はヒズボラへの攻撃でもあると警告した。「イランに対する新たな戦争は地域を炎上させる」と述べ、イラン最高指導者アリ・ハメネイ師への暗殺の脅威についても「われわれに向けられた脅威と見なす」と警告している。
この発言は、トランプ米大統領がイランへの攻撃を威嚇し、米空母打撃群が中東に到着したタイミングと重なる。イランも「中東地域全体に影響を与える後悔を招く対応」で応じると警告している。
報道の自由への脅威
アル・ディン氏の殺害は、単なる軍事作戦の一環を超えた意味を持つ。レバノン情報相ポール・モルコス氏は「ジャーナリストや報道関係者を容赦しない」攻撃を非難し、国際社会に「メディア専門家の保護を確保するための緊急行動」を求めた。
アル・マナールはヒズボラ系メディアとして知られているが、アル・ディン氏は宗教番組のプレゼンターであり、ティルス郊外のアル・ハウシュ地区で主要な説教師も務めていた。ヒズボラはこれを「卑劣な暗殺」と呼んでいる。
中東の紛争地帯では、ジャーナリストがしばしば「敵対勢力のメンバー」として標的にされる。しかし、報道の自由を守る国際的な原則からすれば、メディア関係者は民間人として保護されるべき存在だ。
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