金正恩氏と娘、お揃いの革ジャンで軍事パレード参観
北朝鮮の金正恩氏と娘の与正氏がお揃いの革ジャンで軍事パレードを参観。後継者としての地位確立への布石か。専門家の分析と日本への影響を解説。
北朝鮮の金正恩総書記と娘の与正氏が、労働党大会の軍事パレードでお揃いの革ジャンを着用して参観したと、朝鮮中央通信が2月26日に報じた。この演出は単なるファッションではなく、与正氏の後継者としての地位を内外に示す政治的メッセージと受け止められている。
象徴的な服装の政治的意味
国営メディアが公開した写真では、金正恩氏と与正氏が黒い革ジャンを着用し、並んで軍事パレードを観覧する姿が映されている。李雪主夫人も同様の服装で同席した。革ジャンは金正恩氏の代表的な衣装として知られ、重要な公式行事で着用されることが多い。
朝鮮問題専門家の林乙出氏は「北朝鮮の政治的象徴において、この服装は重要な意味を持つ。国家安全保障と将来の繁栄を保証する指導者のイメージと結びついている」と分析する。「同じ象徴的な服装を若い娘に着せることは、偶然とは考えにくい」と指摘した。
後継者としての地位確立への道筋
与正氏は2022年に大陸間弾道ミサイル発射実験に同行して以来、公の場に頻繁に姿を現している。それ以前は、元NBA選手のデニス・ロッドマン氏が2013年に北朝鮮を訪問した際の証言以外、その存在すら確認されていなかった。
韓国の国家情報院は今月初め、与正氏が「明確に後継者として指定された」との分析を発表している。朝鮮問題専門家のリーフ=エリック・イーズリー氏は「与正氏の最新の登場は、彼女の地位向上を示している。ただし、まだ指導者の娘としての立場で現れており、党大会で正式な党職を得るほどの年齢ではない可能性が高い」と評価した。
日本にとっての意味と課題
北朝鮮の権力継承は、日本の安全保障環境に直接的な影響を与える可能性がある。与正氏は10代前半とされ、仮に近い将来に権力を継承した場合、日本は史上最年少の核保有国指導者と向き合うことになる。
日本政府関係者の間では、若い指導者の予測困難性への懸念が高まっている。拉致問題の解決や核・ミサイル開発への対応において、新たな戦略の構築が必要になる可能性もある。
一方で、世代交代は対話の新たな機会を生む可能性も指摘される。与正氏はグッチのサングラスやカルティエの時計を着用するなど、西側文化への親近感も示しており、これが将来の外交関係に影響を与える要因となるかもしれない。
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