韓国大使「すべての可能性を念頭に」トランプ中国訪問での米朝対話再開に注視
韓国の駐米大使が、トランプ大統領の中国訪問中の米朝対話再開の可能性について「すべての可能性を念頭に置いて注視」と発言。日本の安全保障への影響は?
「すべての可能性を念頭に置いている」——韓国のカン・ギョンファ駐米大使の慎重な言葉の裏に、東アジアの複雑な地政学的現実が透けて見える。
トランプ大統領が3月下旬から4月上旬にかけて中国を訪問し、習近平国家主席と会談する予定の中、金正恩朝鮮労働党総書記との再接触の可能性が取り沙汰されている。韓国政府は、この動きを固唾を呑んで見守っている。
朝鮮労働党大会という絶妙なタイミング
今回の憶測が特に注目される理由は、タイミングにある。現在、北朝鮮では第9回朝鮮労働党大会が開催されており、金正恩体制の今後の外交・安保政策の方向性が示される重要な政治イベントと重なっている。
カン大使は「ロシア・ウクライナ戦争の展開、米中関係、北中関係など様々な要因を考慮して状況を注視している」と述べ、朝鮮半島情勢が単独で動くものではなく、国際情勢の複合的な影響下にあることを強調した。
韓国の核問題担当特別代表であるチョン・ヨンドゥ氏も、24日にワシントンを訪問し、アリソン・フッカー政治担当国務次官らと4日間にわたって朝鮮半島問題について協議する予定だ。
米国の一貫した立場と韓国の不安
「米国は北朝鮮政策に変化はないと一貫して表明し、韓国を驚かせるようなことがないよう事前事後に緊密に疎通すると約束している」——カン大使のこの発言は、同盟国としての信頼関係を示すと同時に、韓国側の潜在的な不安も物語っている。
トランプ大統領の予測不可能な外交スタイルは、第1期政権時代に金正恩との「個人的な関係」を強調し、従来の同盟協調路線から逸脱した経験がある。韓国としては、再び「蚊帳の外」に置かれることへの警戒心を隠せない。
関税問題という新たな火種
米朝関係とは別に、韓国が直面しているのがトランプ政権の10%全世界関税政策だ。最高裁判所が金曜日に緊急関税を無効としたことを受け、政権は火曜日から暫定的な新関税を実施し始めた。さらに15%への引き上げも予告されている。
カン大使は関税還付手続きの「不確実性」を指摘し、在米韓国企業への正確な情報提供に努めると述べた。これは、経済と安全保障の両面で韓国が米国との複雑な関係調整を迫られている現実を浮き彫りにしている。
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