韓日、9年ぶりに海上共同訓練再開へ 歴史問題を乗り越えた防衛協力の新章
韓国と日本が9年ぶりに海上共同訓練を再開。旭日旗問題など過去の対立を乗り越え、北朝鮮脅威に対応する防衛協力が本格化。アジア太平洋の安全保障に新たな転機。
9年間の空白を埋める握手が、横須賀基地で交わされた。韓国の安圭白防衛相と日本の小泉進次郎防衛相が1月30日に会談し、海上共同捜索救助訓練の再開に合意したのだ。
両国最後の合同海上訓練は2017年。その後、旭日旗掲揚問題をはじめとする一連の摩擦で中断されていた。特に2018年の韓国での国際観艦式で、日本が旭日旗の掲揚を計画したことが両国関係に深い溝を作った。韓国にとって旭日旗は日本の帝国主義の象徴であり、日本にとっては海上自衛隊の正式な旗という認識の違いが浮き彫りになった出来事だった。
北朝鮮脅威が促した現実主義
なぜ今、両国は歴史問題を一旦脇に置いてでも防衛協力を再開するのか。答えは明確だ。北朝鮮の核・ミサイル脅威の高まりである。
両防衛相は会談で「朝鮮半島の完全な非核化」への意志を再確認した。これは単なる外交辞令ではない。北朝鮮が核兵器の小型化と長距離ミサイル技術を着実に進歩させる中、韓日両国にとって防衛協力は生存に関わる現実的必要性となっている。
さらに注目すべきは、両国が人工知能から宇宙分野まで幅広い防衛技術協力を模索することで合意した点だ。これは従来の人道的な捜索救助訓練を超えた、本格的な軍事技術協力への扉を開く可能性を示している。
米国という共通の傘の下で
興味深いのは、安防衛相が会談後に横須賀に停泊中の米空母ジョージ・ワシントンを訪問し、第7艦隊司令官と面会したことだ。これは偶然ではない。韓日防衛協力の再開は、米韓日三角協力の強化という大きな枠組みの中で理解すべきだろう。
昨年11月のクアラルンプールでのASEAN拡大国防相会議でも、両防衛相は米国を含む三国間安全保障協力の重要性を再確認している。つまり、韓日の接近は二国間の和解というより、中国の台頭と北朝鮮の脅威に対する米国主導の地域安全保障体制の再編の一環なのだ。
象徴的な卓球外交
会談後、両防衛相が卓球を楽しむ姿が報じられた。これは1971年の米中「ピンポン外交」を彷彿とさせる象徴的な場面だった。スポーツを通じた親善は、政治的対立を和らげる古典的な外交手法だが、韓日関係においては特別な意味を持つ。
両国民の間には依然として歴史認識の違いに基づく感情的な対立が存在する。しかし、安全保障という現実的な脅威を前に、両国の指導者たちは実利的な協力を選択している。この「現実主義外交」が両国関係の新しい基調となるのかもしれない。
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