トランプ大統領とエプスタイン文書:司法省の情報開示に疑問の声
米司法省がトランプ大統領に関するエプスタイン関連文書を非公開にしているとの指摘。民主党議員が完全な透明性を求める中、政治的対立が激化。
米下院監視委員会の民主党議員が、司法省の会議室で厚い文書の束をめくっていた。その中には、一般には公開されていない重要な証言が含まれていた。ロバート・ガルシア議員は、トランプ大統領に関する性的虐待の申し立てを含む文書が意図的に非公開にされていると主張している。
この指摘は、ジェフリー・エプスタイン事件に関する政府の透明性をめぐる新たな論争の火種となっている。
文書公開の舞台裏
司法省はこれまでに数百万ページに及ぶエプスタイン関連文書を段階的に公開してきた。この公開は、トランプ大統領が署名した「エプスタイン文書透明化法」によって実現されたものだ。しかし、一部の文書は編集され、他の文書は完全に非公開とされている。
法律では、進行中の捜査や起訴を保護し、被害者の身元を守るために、司法省が特定の文書を非公開にすることを認めている。しかし、ガルシア議員は、彼が閲覧した未編集版の文書に「追加の具体的な申し立て」が含まれており、それが公開版には反映されていないと述べている。
司法省は「何も削除されていない」と反論し、文書が非公開にされるのは「重複、特権、または進行中の連邦捜査の一部」である場合のみだと説明している。また、「トランプ大統領に対する根拠のない扇情的な主張」が含まれているとも述べている。
政治的対立の構図
ホワイトハウスのアビゲイル・ジャクソン報道官は、「数千ページの文書を公開し、下院監視委員会の召喚状要求に協力し、エプスタイン文書透明化法に署名することで、トランプ大統領はエプスタインの被害者のために誰よりも多くのことを行った」と反論している。
一方、委員会の民主党議員らは「これは現代史上最大の政府による隠蔽だ」と非難している。この対立は、単なる文書公開の問題を超えて、政府の透明性と政治的説明責任をめぐる根深い議論を浮き彫りにしている。
報道によると、エプスタイン被害者とされる女性への4回のFBI聞き取り調査のうち、3回分の記録が公開文書から欠落している。これらの文書は50ページ以上に及ぶとされ、1980年代初頭に未成年として性的暴行を受けたという証言が含まれているという。
日本から見た透明性の意味
日本では、政府文書の管理と公開をめぐって森友学園問題や桜を見る会など、類似の論争が繰り返されてきた。公文書管理法の改正や情報公開制度の在り方が議論される中、米国のこの事例は興味深い比較対象となる。
特に注目すべきは、法執行機関が「進行中の捜査」を理由に情報を非公開にする権限と、議会や国民の知る権利とのバランスをどう取るかという問題だ。日本の情報公開制度でも、捜査への影響や個人情報保護を理由とした非開示が認められているが、その運用の透明性が常に問われている。
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