マイケル・J・フォックスが明かす『バック・トゥ・ザ・フューチャー』共演者への手紙と2025年の真実
マイケル・J・フォックスが新著『Future Boy』で、1985年の映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』の共演者クリスピン・グローヴァーへ宛てた未公開の手紙の内容を告白。予測不能な天才俳優への称賛と、続編降板の裏側にあった真実を2025年の今、語ります。
公開から40年以上が経過してもなお、伝説の映画の裏側には語られていない物語がありました。マイケル・J・フォックスは、自らの新たな回顧録『Future Boy』の中で、映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』で父親ジョージ・マクフライを演じたクリスピン・グローヴァーへ宛てた、撮影当時には伝えられなかった「告白」を綴っています。
マイケル・J・フォックスが絶賛した「予測不能な天才」の演技
フォックスによると、クリスピン・グローヴァーとの共演は、ベテランのクリストファー・ロイド(ドク役)との共演とは全く異なる体験だったといいます。ロイドもアドリブを得意としていましたが、舞台俳優としての基礎があり、脚本の枠組みを大切にしていました。対してグローヴァーは、「二度と同じ演技を繰り返さない」という予測不能なスタイルを貫いていました。フォックスは本の中で、「クリスピンに対して準備をする方法などない」と振り返り、その型破りなアプローチが監督や脚本家との間に緊張を生むこともあったと明かしています。
しかし、フォックスは回顧録の執筆にあたって改めて映画を鑑賞した際、グローヴァーの演技の深さに改めて衝撃を受けました。彼はグローヴァーに手紙を書き、「君は素晴らしい俳優だ。君の演技は見るたびに豊かで深みを増していく。実は、自分の出演シーンは飛ばして、君のシーンばかり見ているんだ」と、1985年の撮影現場では言えなかった称賛の言葉を送ったといいます。
続編降板の裏にあった「道徳的な違和感」
グローヴァーがパート2以降に出演しなかった理由についても、フォックスは触れています。グローヴァー本人が過去のインタビューで語ったところによれば、彼は第1作の結末における「金銭的な報酬が幸福に直結する」という描き方に疑問を呈したことが、製作陣との不和の一因になったとしています。「お金=幸せ」という価値観に対する彼のこだわりが、ジョージ・マクフライ役の交代(ジェフリー・ワイスマンへの変更)へと繋がったのでした。
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