SK Hynix、サムスンを初めて営業利益で上回る
SK HynixがAIメモリチップの優位性により2025年にサムスンを営業利益で初めて上回り、韓国テック業界の勢力図が変化している
47.2兆ウォン対43.6兆ウォン。この数字が示すのは、韓国のテック業界で起きた歴史的な逆転劇です。
SK Hynixが2025年、ライバルのサムスン電子を営業利益で初めて上回りました。わずか13年前、SK Telecomが約30億ドルで買収した企業が、今や韓国最大のテック企業を営業利益で凌駕するまでに成長したのです。
AIブームが生んだ勝者
この逆転劇の主役は、AI処理に不可欠な高帯域幅メモリ(HBM)です。SK Hynixはこの分野で圧倒的な地位を築き、NVIDIAのAIチップ向け契約の大部分を獲得しています。
Counterpoint ResearchのMS Hwang研究ディレクターは「SK Hynixは明らかにアジアで傑出した『AI勝者』だ」と評価します。同社の品質と供給力が、現在のAIインフラブームの重要な段階で決定的な役割を果たしているのです。
一方、サムスンは多角化戦略により、メモリ事業の営業利益は約24.9兆ウォンにとどまりました。家電やファウンドリ事業など他部門の業績が、メモリ部門の好調を相殺した形です。
競争激化の兆し
SK Hynixの優位は盤石に見えますが、競争は激化しています。サムスンは品質問題を克服し、最新の第6世代HBM4技術の今年中の出荷開始を予定しています。
SemiAnalysisのRay Wang アナリストは「サムスンがNVIDIAの新製品向けHBM4で大幅な巻き返しを見せると予想される」と分析します。ただし、「HBM4競争は実質的にSK Hynixとサムスンの一騎打ち」であり、SK Hynixが主導的地位を維持するとの見方が支配的です。
日本企業への波及効果
韓国メモリ2強の競争激化は、日本企業にも影響を与えています。ソニーのイメージセンサーや任天堂のゲーム機など、高性能メモリを必要とする日本製品の調達戦略にも変化をもたらす可能性があります。
また、日本の半導体装置メーカーにとっては、両社の設備投資競争が新たなビジネス機会を生み出すかもしれません。東京エレクトロンや信越化学工業などの企業は、この韓国勢の競争から恩恵を受ける立場にあります。
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