CS専攻離れが示す大学教育の転換点
米国でコンピュータサイエンス専攻の志願者が減少する一方、AI専門プログラムが急成長。中国との教育戦略の違いが浮き彫りに。日本の大学教育への示唆を探る。
6%。これは今年、カリフォルニア大学システム全体でコンピュータサイエンス専攻の志願者数が減少した割合です。ドットコムバブル崩壊以来初めての現象が、アメリカの大学で静かに進行しています。
従来のCS専攻から学生が離れる理由
サンフランシスコ・クロニクル紙の報道によると、昨年3%減少に続き、今年は6%の減少となりました。全米の大学入学者数が2%増加している中での逆行現象です。
背景には、CS専攻卒業生の就職難があります。テック業界の大規模レイオフや採用凍結により、従来「安定した高収入職」とされてきたソフトウェアエンジニアの道が狭まっています。親世代も変化を感じ取り、大学進学コンサルタントのデビッド・レイナルド氏によると、「AIに代替されにくい」機械工学や電気工学への進路変更を子どもに勧める親が増えているといいます。
しかし、興味深い例外があります。UC サンディエゴは今秋、専門的なAI専攻を新設した唯一のUCキャンパスとして、志願者数を増やしました。
中国の積極的なAI教育戦略
対照的に、中国は全く異なるアプローチを取っています。MITテクノロジーレビューの報告によると、中国の大学はAIリテラシーを「脅威」ではなく「必須インフラ」として位置づけています。
数字が物語る現実は印象的です。中国の学生と教員の60%近くがAIツールを日常的に使用し、浙江大学ではAI関連科目を必修化、清華大学などトップ大学では学際的なAI学部を新設しています。中国では、AIスキルは「あれば良い」ものではなく、「なければ始まらない」基本要件となっているのです。
アメリカの大学の追い上げ
アメリカの大学も遅ればせながら対応を急いでいます。過去2年間で数十校がAI専門プログラムを立ち上げました。
MITの「AIと意思決定」専攻は、現在キャンパス内で2番目に大きな専攻となっています。南フロリダ大学は昨年12月、新設のAI・サイバーセキュリティ学部に3,000人を超える学生を受け入れました。バッファロー大学の「AIと社会」学部は、開設前に200件を超える応募を受けました。
ただし、変化は一様ではありません。ノースカロライナ大学チャペルヒル校のリー・ロバーツ学長は、「AIに前向きな教員もいれば、頭を砂に埋めている教員もいる」と率直に語ります。金融業界出身の同学長は、教員の反対を押し切ってAI統合を推進し、AI専門の副学長まで任命しました。
「卒業後、学生に『ベストを尽くせ、ただしAIを使えば問題になる』と言う人はいない。それなのに、今まさにそう言っている教員がいる」とロバーツ学長は指摘します。
学生の選択が示すもの
コンピューティング研究協会の10月調査では、62%の大学がコンピューティング関連プログラムの学部志願者減少を報告しました。しかし、これは技術分野からの脱出ではなく、明らかに移行現象です。
南カリフォルニア大学、コロンビア大学、ペース大学、ニューメキシコ州立大学など多数の大学が今秋、AI学位プログラムを開始します。学生は技術を諦めているのではなく、AI重点のプログラムを選択しているのです。
日本の大学教育への示唆
この動きは日本にとって何を意味するでしょうか。日本の大学は伝統的に慎重なアプローチを取りがちですが、グローバル競争の観点から見ると、スピードが求められる局面かもしれません。
特に、少子高齢化で労働力不足が深刻化する日本において、AI活用人材の育成は急務です。ソニーやトヨタといった日本企業も、AI人材の確保に苦労している現状があります。
一方で、日本の強みである「実用的応用」への関心は、AI教育においても活かせる可能性があります。中国のような大規模な制度変更は難しくても、日本らしい丁寧で実践的なAI教育プログラムの構築は可能でしょう。
本コンテンツはAIが原文記事を基に要約・分析したものです。正確性に努めていますが、誤りがある可能性があります。原文の確認をお勧めします。
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