フロッピーディスクからネスカフェまで:2026年に50周年を迎える、世界を変えた10のアイコン
1976年は特別な年でした。5.25インチフロッピーディスク、デジタルカメラ、ネスプレッソなど、現代の生活の礎を築いた発明が誕生。2026年に50周年を迎える文化的アイコンを振り返ります。
もし1976年がなかったら、現代のテクノロジーとカルチャーは全く違う姿をしていたかもしれません。世界初の商用ビデオゲーム「ポン」の登場から数年後、この年はデジタル時代の基礎を築き、今なお愛される文化的アイコンを生み出しました。来る2026年に「50歳」の誕生日を迎える、私たちの日常を形作った10の象徴的な存在を振り返ります。
デジタル時代の夜明け
1976年は、パーソナルコンピューティング革命の重要な転換点でした。この年、象徴的な5.25インチフロッピーディスクが登場しました。それ以前の8インチディスクより小型で安価、そして大容量であったこの「ミニフロッピー」は、急速に変化する業界の標準となります。驚くべきことに、そのわずか2年後には3.5インチディスクに取って代わられますが、1990年代には年間50億枚以上が販売されるほど、データ保存の概念を一般化させました。
同じ年、コダックの技術者スティーブ・サッソンが世界初のデジタルカメラを発表。また、アタリは、若き日のスティーブ・ジョブズとスティーブ・ウォズニアックが開発に関わったゲーム「ブレイクアウト(ブロック崩し)」をリリースし、アーケードで絶大な人気を博しました。これらはすべて、今日のデジタル社会の原型と言えるでしょう。
消費文化の新しい波
1976年は、消費者の体験を大きく変えた年でもあります。コンビニチェーンのセブン-イレブンは、当時としては規格外の32オンス(約950ml)サイズのドリンク「ビッグガルフ」を発売。当初は大きすぎると物議を醸しましたが、テスト販売では1週間で完売し、アメリカの消費文化を象徴する商品となりました。また、家庭でのコーヒー体験を一変させたのが、ネスレのエンジニア、エリック・ファーブルが特許を取得した「ネスプレッソ」システムです。現在、年間140億個ものカプセルが販売されるこの発明は、1976年にその原型が生まれました。
食の分野では、ゼネラル・フーズが口の中で弾けるキャンディー「ポップロック」を発売し、子供たちの間で大ヒット。他にも「ゴールデングラハム」シリアルや、映画『チャーリーとチョコレート工場』から生まれた「エバーラスティング・ゴブストッパー」もこの年に誕生しています。
色褪せない文化的金字塔
音楽と映画の世界でも、1976年は記憶されるべき年です。イーグルスのアルバム『ホテル・カリフォルニア』が12月8日にリリースされ、現在までに全世界で4200万枚以上を売り上げる、ロック史に残る名盤となりました。映画界では、アカデミー作品賞を受賞した『ロッキー』や『タクシードライバー』と並び、ホラー映画のジャンルを確立した『オーメン』が公開。B級映画と見られがちだったホラージャンルに、グレゴリー・ペックのような大スターを起用することで、新たな地平を切り開きました。
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