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ETF投資の始め方:初心者のための完全ガイド
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ETF投資の始め方:初心者のための完全ガイド

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ETFとは何か、なぜ投資すべきか、どう始めるか。初心者のためのETF投資完全ガイド。

ETF投資の始め方:初心者のための完全ガイド



1. ETFとは何か

一言で説明すると

ETF(Exchange Traded Fund:上場投資信託) とは、複数の資産をまとめて一つのパッケージにし、株式と同じように取引所で売買できるようにした金融商品です。

ビュッフェで理解するETF

投資を食事に例えてみましょう。

  • 個別株は単品料理です。トヨタという刺身、ソニーという天ぷらを、それぞれ別々に注文します。
  • 一般の投資信託はコース料理です。シェフ(ファンドマネージャー)がメニューを決め、出されたものを食べます。途中で変更はできません。
  • ETFはビュッフェです。複数の料理が一皿に盛られており、好きな時にその皿ごと購入・売却できます。

ETFの歴史

ETFは1993年にアメリカで誕生しました。世界初のETFはSPY(SPDR S&P 500 ETF Trust) で、S&P 500指数に連動するよう設計されました。「市場平均に連動するだけで、ほとんどのファンドマネージャーに勝てる」というインデックス投資の哲学から生まれたものです。

日本では2001年に日経225連動型上場投資信託が最初のETFとして上場しました。その後、ETF市場は急成長を遂げています。

時点世界のETF純資産日本のETF純資産
2005年約4,000億ドル約3兆円
2015年約3兆ドル約15兆円
2024年時点約12兆ドル以上約90兆円以上

(出典:各種業界調査。最新データは更新ログを参照)

ETFの仕組み

ETFの構造を簡単に理解しましょう。

  1. 運用会社が特定の指数や戦略に連動するETFを設計します
  2. 指定参加者(AP)が原資産を集めて運用会社に預け、その対価としてETF受益証券を受け取ります
  3. このETF受益証券が取引所に上場され、一般投資家も売買できるようになります
  4. ETF価格が実際の資産価値(NAV)と乖離した場合、APが裁定取引を行い価格を調整します

仕組みは複雑に見えますが、投資家の立場では「株を買うようにETFを買えばいい」と理解すれば十分です。


2. なぜETFなのか:投資方法の比較

個別株 vs ETF vs 投資信託

項目個別株ETF一般の投資信託
取引方法取引所でリアルタイム取引所でリアルタイム1日1回の基準価額
最低投資額1単元の株価1口の価格通常100円~
分散投資複数銘柄を自分で購入自動的に分散自動的に分散
信託報酬なし0.03%~0.5%0.5%~2%
販売手数料なしなし0%~3%
透明性完全に透明毎日保有銘柄を公開四半期ごとに公開
流動性銘柄により異なる大型ETFは良好解約まで数日

ETFの主なメリット

1. 自動的に分散投資ができる

日経平均に連動するETFを1口買えば、トヨタ、ソニー、ファーストリテイリングなど225社に同時に投資できます。1社が業績悪化しても、ポートフォリオ全体が崩壊することはありません。

2. コストが低い

アクティブ運用の投資信託の信託報酬が年1~2%であるのに対し、インデックスETFは0.03%~0.3%程度のものが多いです。1%の差は小さく見えますが、20年間の複利で計算すると、最終的なリターンに数百万円の差が生じることもあります。

3. 透明性が高い

ETFは毎日保有銘柄を公開しています。自分のお金がどこに投資されているか、いつでも確認できます。ファンドマネージャーの判断に頼る必要がありません。

4. 柔軟性がある

株式市場が開いている間、いつでも売買できます。午前中に買って午後に売ることも、数年間保有することも可能です。一般の投資信託のように解約申請後に数日待つ必要がありません。

ETFの限界

もちろん、ETFは万能ではありません。

  • 市場平均以上のリターンを得るのは難しい:インデックスETFは市場に連動するため、市場を上回ることは構造的に不可能です
  • セクター/テーマ型ETFは集中リスクがある:特定の業界に集中すると、分散効果が限定されます
  • 為替リスク:海外ETFに投資する場合、為替変動がリターンに影響します

3. ETFの種類:どんなものがあるか

ETFは連動する対象によって、いくつかの種類に分かれます。

インデックスETF

最も基本的な形態で、特定の指数に連動します。

指数代表的なETF(日本)代表的なETF(米国)特徴
日経平均225日経225連動型ETF(1321)-日本の代表的な225社
TOPIXTOPIX連動型ETF(1306)-東証プライム全銘柄
S&P 500MAXIS米国株式(2558)VOO, SPY, IVV米国大型株500社
全世界株式eMAXIS Slim全世界株式VT世界中の株式

初心者へのおすすめ:日経225やTOPIX、またはS&P 500連動のETFから始めましょう。

セクター/テーマ型ETF

特定の業界やテーマに集中投資します。

テーマETF例投資対象
半導体グローバルX 半導体ETFNVIDIA、台湾セミコンダクター等
高配当日経高配当50ETF(1489)高配当銘柄50社
ESGiシェアーズ ESG日本株ETFESG評価の高い企業
AI・ロボティクスグローバルX AIイノベーションETFAI関連企業

注意:テーマ型ETFは、その業界が不調になると大きな損失を被る可能性があります。分散効果は限定的です。

債券ETF

株式ではなく債券に投資します。比較的安定しています。

種類ETF例特徴
日本国債iシェアーズ日本国債ETF日本政府発行の債券
米国国債iシェアーズ米国債ETF米国政府発行の債券
社債上場企業債券ETF企業発行の債券

債券ETFは株式ETFより変動性が低く、ポートフォリオの安定性を高めるために活用されます。

コモディティETF

金、銀、原油などの実物資産に投資します。

コモディティETF例用途
SPDRゴールドシェア(1326)インフレヘッジ、安全資産
原油WTI原油価格連動ETFエネルギー価格へのエクスポージャー

レバレッジ/インバースETF ⚠️

通常のETFの収益率を2倍で追従したり(レバレッジ)、逆方向に追従する(インバース)商品です。

種類ETF例仕組み
レバレッジ日経レバレッジETF(1570)日経平均が1%上昇すると2%上昇
インバース日経インバースETF(1571)日経平均が1%上昇すると1%下落
ダブルインバース日経ダブルインバースETF日経平均が1%上昇すると2%下落

⚠️ 警告:レバレッジ/インバースETFは日次リターンを追従します。長期保有すると、複利効果により予想と異なる結果になることがあります。短期トレーディング専用です。初心者は避けることをおすすめします。


4. ETFの選び方:7つのチェックポイント

数千ものETFの中から、どのように選べばよいでしょうか。以下の7つを確認してください。

1. 信託報酬(経費率)

信託報酬は、ETFを保有している間、毎年自動的に差し引かれるコストです。

信託報酬年間コスト(1,000万円の場合)評価
0.1%以下1万円以下非常に低い
0.1%~0.3%1~3万円適正
0.5%以上5万円以上高め

同じ指数に連動するETFであれば、信託報酬が低いものを選びましょう。

2. 純資産総額

ETFにどれだけの資金が集まっているかを示します。

  • 1兆円以上:大型ETF、流動性良好
  • 1,000億円~1兆円:中型ETF、問題なし
  • 1,000億円未満:小型ETF、上場廃止リスクあり

規模が小さいと取引が難しくなったり、運用会社がETFを廃止する可能性があります。

3. 1日平均出来高

1日にどれだけ取引されているか。出来高が少ないと、希望価格での売買が難しくなります。

  • 100万口以上:流動性良好
  • 10万~100万口:普通
  • 10万口未満:注意が必要

4. 乖離率(トラッキングエラー)

ETFが基準となる指数をどれだけ正確に追従しているかを示します。乖離率が大きいと、指数と異なるリターンになる可能性があります。

5. 分配金方針

ETFが保有する株式から配当金が出た場合、投資家に分配されます。

種類説明適した投資家
分配型配当金を現金で支払いキャッシュフローが必要な投資家
再投資型配当金を自動で再投資資産増加目的

分配金を受け取ると税金が発生するため、長期投資家は再投資型が有利な場合があります。

6. 運用会社の信頼性

ETFを作成・管理する運用会社の規模と経験を確認しましょう。

日本の主要運用会社:野村アセットマネジメント、三菱UFJアセットマネジメント、大和アセットマネジメント、ブラックロック・ジャパン

米国の主要運用会社:BlackRock(iShares)、Vanguard、State Street(SPDR)

7. 基準指数の構成

ETFが連動する指数がどのような銘柄で構成されているかを確認しましょう。同じ「日本株ETF」でも構成が異なる場合があります。


5. 初めてのETF投資:実践ガイド

Step 1:証券口座の開設

ETFを購入するには証券口座が必要です。銀行口座ではETFを購入できません。

主要なネット証券(日本)

  • SBI証券:手数料が低く、商品が豊富
  • 楽天証券:楽天ポイントが使える、使いやすいアプリ
  • マネックス証券:米国株に強い
  • 松井証券:1日50万円まで手数料無料
  • auカブコム証券:auユーザーにメリット

ほとんどの証券会社で、オンラインで10分程度で口座開設が完了します。

Step 2:口座の種類を選ぶ

日本では証券口座の種類によって税金の扱いが異なります。

口座種類特徴おすすめ
特定口座(源泉徴収あり)税金が自動計算・徴収される初心者に最適
特定口座(源泉徴収なし)確定申告が必要損益通算したい人
一般口座すべて自分で計算・申告上級者向け
NISA口座一定額まで非課税長期投資に最適

初心者へのおすすめ:「特定口座(源泉徴収あり)」を選べば、税金の計算や申告を証券会社が代行してくれます。

Step 3:NISAを活用する

NISA(少額投資非課税制度) は、投資で得た利益が非課税になる制度です。

種類年間投資枠非課税期間対象商品
つみたて投資枠120万円無期限一定の投資信託・ETF
成長投資枠240万円無期限上場株式、ETF、投資信託等

2024年からの新NISAでは、両方の枠を併用でき、最大で年間360万円まで非課税で投資できます。ETF投資を始めるなら、まずNISA口座を活用することをおすすめします。

Step 4:注文方法

  1. 証券会社のアプリやウェブサイトにログイン
  2. ETFの名前または銘柄コードで検索(例:日経225連動型ETF、銘柄コード1321)
  3. 「買い」ボタンをクリック
  4. 口数を入力
  5. 注文方法を選択

- 成行注文:現在の価格ですぐに約定 - 指値注文:指定した価格で注文(約定しない場合もあり)

  1. 注文内容を確認して実行

Step 5:積立 vs 一括投資

方式説明メリットデメリット
積立投資毎月一定額を投資時間分散、心理的負担軽減上昇相場では利益が限定的
一括投資まとまった資金を一度に投資上昇相場で利益最大化タイミングリスク

統計的には長期投資で一括投資が有利な場合が多いですが、初心者には積立投資の方が心理的に楽です。「毎月○万円ずつETFを買う」というルールを決めておけば、市場の変動に振り回されずに済みます。


6. 税金とコスト:知っておくべきこと

ETFの税金(日本の場合)

項目課税方法税率
売却益申告分離課税20.315%(所得税15.315%+住民税5%)
分配金申告分離課税20.315%

ただし、NISA口座で購入したETFは、売却益も分配金も非課税です。

特定口座のメリット

「特定口座(源泉徴収あり)」を利用すれば、確定申告が原則不要です。証券会社が税金を計算し、自動的に徴収してくれます。

隠れたコストに注意

  • 信託報酬:毎年資産から自動的に差し引かれる
  • 売買手数料:証券会社によって異なる(無料のところも多い)
  • スプレッド:買値と売値の差(出来高が少ないと広がる)
  • 為替手数料:海外ETFを直接購入する場合に発生

7. よくある失敗と注意点

失敗1:レバレッジETFの長期保有

レバレッジETFは日次リターンを2倍で追従します。長期保有すると「ボラティリティ減衰」により、予想と異なる結果になります。

:指数が+10%、-10%と変動した場合

指数レバレッジETF(2倍)
開始100100
1日目(+10%)110120
2日目(-10%)9996

指数は-1%ですが、レバレッジETFは-4%です。この効果は時間とともに累積します。

失敗2:テーマに飛びつく

「AIが来る!」「半導体がすごい!」というニュースを見てテーマ型ETFに飛びつくのは危険です。ニュースが出た時には、すでに株価に織り込まれていることが多いのです。

原則:ニュースが出る前に買い、ニュースが出たら売る。ニュースを見てから買うのは遅い。

失敗3:過度な分散

「分散が大事だから」とETFを10個、20個買い集めるのは逆に非効率です。日経225連動ETFには既に225社が入っています。似たようなETFを複数持っても、管理が複雑になるだけで実質的な分散効果はほとんどありません。

おすすめ:3~5本のETFで十分です。

失敗4:短期の値動きに振り回される

ETFを買ったのに-5%、-10%下がると、不安になって売りたくなります。しかし、長期投資において短期の変動は自然なことです。

日経平均は過去に何度も-20%、-30%の急落を経験していますが、長期的には上昇トレンドを維持しています。急落時に売ってしまえば、その後の回復による利益を逃すことになります。


8. 初心者向けETF投資戦略

戦略1:コア・サテライト戦略

ポートフォリオの核(コア)は安定したインデックスETFで構成し、一部(サテライト)のみテーマやセクターETFで補完します。

区分比率
コア70~80%日経225 ETF、TOPIX ETF、S&P 500 ETF
サテライト20~30%半導体ETF、高配当ETF等

これにより、市場平均のリターンを確保しながら、一部のテーマで追加リターンを狙えます。

戦略2:資産配分(アセットアロケーション)

株式ETFだけでなく、債券ETFと組み合わせましょう。株式が下落する時、債券が支えてくれることが多いです。

シンプルな例:60/40ポートフォリオ

  • 株式ETF 60%:TOPIX連動ETF
  • 債券ETF 40%:日本国債ETF

年齢が若いほど株式比率を高く、退職が近づくほど債券比率を高くするのが一般的な原則です。

戦略3:積立投資(ドルコスト平均法)

毎月一定額を決めて、コツコツと買い続けます。価格が高い時は少なく、低い時は多く買えるため、平均取得単価が下がる効果があります。

:毎月5万円ずつ日経225 ETFを5年間購入

この方法は「いつ買えばいいか?」というタイミングの悩みをなくしてくれます。毎月同じ日に買えばいいのです。



用語解説

用語英語説明
ETFExchange Traded Fund取引所で株式のように売買できる投資信託
信託報酬Expense Ratio年間の運用コスト比率
純資産総額AUM (Assets Under Management)ETFに投資されている総額
基準価額NAV (Net Asset Value)ETF1口あたりの実際の資産価値
乖離率Tracking ErrorETFのリターンと基準指数のリターンの差
指定参加者AP (Authorized Participant)ETFの設定・解約を担当する機関
レバレッジLeverage基準指数のリターンの倍数を追従
インバースInverse基準指数のリターンの逆を追従
分配金DistributionETFが保有資産から得た収益を投資家に支払う
NISANippon Individual Savings Account少額投資非課税制度
特定口座Specified Account税金計算を証券会社が代行する口座
積立投資Dollar Cost Averaging定額を定期的に投資する方法

更新ログ

日付変更内容
2026-01-10初版公開

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