トランプ大統領、ベネズエラのマドゥロ大統領を拘束。米国による直接統治と「ドンロー・ドクトリン」の幕開け
2026年1月、米軍がベネズエラのマドゥロ大統領を拘束。トランプ大統領は「ドンロー・ドクトリン」を掲げ、石油資源の再建と米国による暫定統治を宣言しました。南米の地政学リスクと今後の展望を解説します。
南米の勢力図が一夜にして塗り替えられました。2026年1月2日未明、米軍がベネズエラの軍事拠点に大規模な攻撃を仕掛け、ニコラス・マドゥロ大統領を拘束しました。ドナルド・トランプ大統領は、適切な政権移行が行われるまで米国がベネズエラを直接統治すると宣言しています。
マドゥロ拘束を実現した「アブソリュート・リゾルブ作戦」の全貌
統合参謀本部議長のダン・ケイン氏によると、今回の拘束任務は「アブソリュート・リゾルブ作戦(絶対的決意作戦)」と命名され、数ヶ月にわたる準備の末に実行されました。作戦には150機以上の航空機が投入され、20カ所の基地から発進。トランプ氏はマドゥロ氏を「全米に大量の薬物を流入させた犯罪ネットワークの主犯格」として、米国内で裁判にかける方針を明らかにしました。
我々は、ベネズエラの人々の利益を考えない者にこの国を任せるつもりはない。安全で適切な移行ができるまで、米国がこの国を運営する。
「ドンロー・ドクトリン」と石油資源の奪還
トランプ政権は、モンロー・ドクトリンを現代版にアップデートした「ドンロー・ドクトリン(Donroe Doctrine)」を掲げています。これは西半球における米国の優位性を再確立し、ロシアや中国といった外部勢力の影響を排除することを目的としています。
特に焦点となっているのが、世界最大級とされるベネズエラの石油資源です。ベネズエラには推定3,000億バレル以上の埋蔵量がありますが、現在の生産量は日量100万バレル程度に低迷しています。トランプ氏は、米国の石油大手を投入してインフラを再建し、かつて「盗まれた」資産を回収すると宣言しました。
野党勢力の反発と周辺国への警告
一方で、ベネズエラ野党指導者のマリア・コリナ・マチャド氏は、昨年の選挙で正当に選出されたエドムンド・ゴンザレス・ウルティア氏が直ちに大統領に就任すべきだと主張しており、米国側の暫定統治方針とは温度差が見られます。
また、トランプ氏はメキシコのシェインバウム大統領やコロンビアのペトロ大統領に対しても、麻薬カルテルの取り締まりやコカイン生産を巡って強い警告を発しており、今回の軍事行動が南米全土への圧力となることは避けられません。
記者
関連記事
EU主要5カ国が中国式過剰生産能力への緊急関税導入を要求。日本の製造業・輸出企業への影響と、グローバルサプライチェーン再編の行方を読む。
米中首脳会談が注目される中、アジアの富裕層はすでに独自判断で資本を動かしていた。シンガポールのファミリーオフィス急増が示す、政府主導から民間主導への静かな転換を読み解く。
トランプ大統領が9年ぶりに北京を訪問。習近平主席との首脳会談で貿易、イラン戦争、台湾、AI競争が議題に。日本企業や地域安全保障への影響を多角的に分析。
トランプ大統領の中国訪問を前に、ビジネスリーダーや政策立案者が注目する米中関係の行方。ホルムズ海峡緊張も絡む複雑な国際情勢を多角的に読み解く。
意見
この記事についてあなたの考えを共有してください
ログインして会話に参加