手術室から消える「温室効果ガス」:2026年デスフルラン規制がもたらす医療界の変革
2026年1月1日、EUが強力な温室効果を持つ麻酔薬「デスフルラン」の使用を原則禁止しました。CO2の7,000倍以上の温室効果を持つこの薬剤について、世界中の病院が使用中止に動いています。医療現場の脱炭素化に向けた最新トレンドを Chief Editor が解説します。
自動車160万台分の温室効果ガスが、毎年世界中の病院の屋上から排出されています。その正体は、手術で一般的に使用される吸入麻酔薬「デスフルラン」です。この強力な温暖化物質に対し、国際社会が厳しい制限へと動き出しました。
デスフルランの環境影響とEUでの原則禁止
欧州連合(EU)は2026年1月1日付で、医学的に不可欠な場合を除き、デスフルランの使用を全面的に禁止しました。ロイターの報道によると、デスフルランは二酸化炭素(CO2)と比較して、20年間の期間で約7,000倍以上もの高い温室効果を持つことが分かっています。
世界中の医療施設からは、毎年約1,000トンものこのガスが放出されています。これは地球温暖化の主な原因であるCO2やメタンの排出量全体から見れば一部に過ぎませんが、短期間での強力な温室効果が問題視されてきました。
米国の病院でも広がる使用中止の動き
規制が進む欧州だけでなく、米国でも自発的な動きが加速しています。多くの米国の主要病院が、その圧倒的な環境負荷を理由に、デスフルランの使用を自主的に停止し始めています。代替品として、環境負荷のより低い他の麻酔薬への移行が進んでおり、医療現場における「持続可能性」の追求が新たなトレンドとなっています。
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