第一三共が3000億円のがん治療薬生産投資、2026年に向け4カ国で供給網を分散
第一三共が約3000億円(19億ドル)を投じ、日本・米国・ドイツ・中国でがん治療薬の生産体制を拡充。地政学リスクと関税への対策を強化し、ADC市場での世界首位を目指す2026年に向けた戦略を解説します。
3000億円(約19億ドル)の巨額投資が、世界のがん治療薬市場の勢力図を塗り替えようとしています。日経新聞の報道によると、日本の製薬大手である第一三共は、日本、米国、ドイツ、中国の4カ国において、がん治療薬の生産設備を新設・増強する計画を固めたことが分かりました。
第一三共のがん治療薬生産投資 2026:地政学リスクと関税への対抗策
今回の投資の背景にあるのは、深刻化する「地政学リスク」への懸念です。トランプ政権下での関税引き上げリスクなどを考慮し、主要市場である各国で現地生産体制を整えることで、供給網の安定化を図ります。特に、次世代のがん治療薬として期待されるADC(抗体薬物複合体)の生産能力を大幅に引き上げる方針です。これにより、今後数年以内に同分野で世界首位のシェアを獲得することを目指しています。
投資リスクの視点:生産拠点の分散はコスト増を招く可能性があり、各国の規制当局による承認プロセスや、関税政策の変動を継続的に注視する必要があります。
グローバル市場での競争優位性確保
競合他社である武田薬品工業も特許切れに伴う減益を補うため、がん治療薬分野に12億ドル規模の投資を行っていますが、第一三共の今回の投資規模はそれを大きく上回ります。同社は日本国内での創薬基盤を維持しつつ、世界各地で生産を最適化する「ハイブリッド型」の成長戦略を加速させています。
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