2026年ダボス会議:中国の何立峰副首相が「弱肉強食」を警告、自由貿易の重要性を強調
2026年ダボス会議で中国の何立峰副首相が演説。米国の保護主義を「弱肉強食」と批判し、自由貿易の維持を訴えました。2025年の1.19兆ドルの貿易黒字を背景に、市場開放の加速を約束しています。
弱肉強食の時代に戻ってはなりません。2026年1月20日、スイスで開催された世界経済フォーラム(ダボス会議)において、中国の何立峰副首相は、トランプ政権下の米国を念頭に、保護主義的な動きが強まる世界情勢に対して強い懸念を表明しました。
2026年ダボス会議:中国が描く「多国間主義」の再構築
何副首相は演説の中で、「すべての国はルールの前で平等であるべきであり、一握りの国が利己的な利益を追求する特権を享受すべきではない」と述べました。これは、欧州やアジア諸国を巻き込みつつある米国の強硬な通商政策に対する、明確な牽制(けんせい)であると見られています。また、中米関係については「協力すれば双方が利益を得て、対立すれば双方が傷つく」と述べ、相互の成功を支え合う関係の重要性を訴えました。
1.19兆ドルの貿易黒字と市場開放の約束
SCMP(サウスチャイナ・モーニング・ポスト)の報道によると、中国は2025年に過去最高となる1.19兆ドルの貿易黒字を記録しました。米国への輸出が急落する一方で、中国は欧州、中南米、東南アジアへと市場を巧みに分散させています。一方で、中国の内需不足は国際的な懸念材料となっており、何副首相は「所得を増やし、国内需要を喚起することで、高品質な外国製品のためにさらに市場を開放する」と約束しました。
記者
関連記事
中国山西省の炭鉱で爆発事故が発生し、少なくとも90人が死亡。2009年以来最悪の惨事が示す、安全管理の構造的課題とエネルギー政策のジレンマを読み解く。
フランスがアフリカの民間セクターに2兆9000億円を投資。中国の影響力に対抗し、欧州の存在感を再構築しようとするマクロン大統領の戦略を多角的に読み解きます。
中国の職業高校で義務付けられたインターンシップ制度。16〜17歳の学生が過酷な労働環境で命を落とした事例が報告され、国際社会と企業の責任が問われています。日本企業のサプライチェーンにも無縁ではありません。
イラン戦争による石油供給混乱の中、中国・新疆ウイグル自治区の石炭化学産業が急拡大。エネルギー安全保障と環境目標の間で揺れる中国の戦略を読み解く。
意見
この記事についてあなたの考えを共有してください
ログインして会話に参加