I.O.I、10周年ツアー「LOOP」開催へ
K-Popガールズグループ・I.O.Iが結成10周年を記念し、2026年5〜6月にソウル・バンコク・香港を巡るツアー「LOOP」を開催。全9メンバーが集結する復活劇の意味を多角的に考察します。
一度解散したグループが、10年後に再び同じステージに立つ——それは「終わり」ではなく、「物語の続き」なのかもしれない。
I.O.Iとは何だったのか
I.O.I(アイオーアイ)は、2016年に韓国の人気オーディション番組『プロデュース101』から誕生した11人(後に活動メンバーは変動)のガールズグループです。デビュー当初から絶大な人気を誇り、「너무너무너무(ノムノムノム)」「Whatta Man」などのヒット曲を次々と発表しましたが、グループは約1年という短い活動期間を経て2017年に解散。各メンバーはそれぞれの所属事務所へ戻り、個別の活動を続けてきました。
その後、チョン・ソミはソロアーティストとして「BIRTHDAY」などのヒットを放ち、キム・チュンハは「Gotta Go」でアジア規模の認知度を獲得するなど、多くのメンバーがK-Popシーンの中核を担う存在へと成長しています。
「LOOP」ツアーの概要
2026年3月12日、I.O.Iは結成10周年を記念したカムバックと、アジアツアー「LOOP」の開催を正式に発表しました。ツアーは2026年5月から6月にかけて行われ、ソウル・バンコク・香港の3都市を巡ります。今回の復活には、チョン・ソミ、キム・チュンハを含む全9名のメンバーが参加予定です。
ツアー名「LOOP(ループ)」は、単なる懐古ではなく「循環」「再会」を象徴するタイトルとして受け取られています。一度終わったはずの物語が、10年というひとつの節目を経て、再び動き出す——そのメッセージ性は、ファンだけでなく音楽業界にも静かな注目を集めています。
なぜ今、この発表が重要なのか
K-Popにおける「グループ再結成」は、近年ひとつのトレンドとして定着しつつあります。2NE1やgodなど、かつての人気グループが期間限定で復活するケースは珍しくなくなりました。しかしI.O.Iの場合、オーディション番組発のグループという性質上、メンバーが複数の事務所に分散しており、全員集合の実現は常に高いハードルがありました。
それでも今回の発表が実現した背景には、K-Popコンテンツのグローバル需要の高まりと、ファンコミュニティの長期的な結束力があると見られています。特に日本市場においては、K-Popファン層が10代から30代まで幅広く、かつてのI.O.Iを知る世代と、最近のK-Popから入った若い世代が交差するポイントとして、このツアーへの関心は高いと考えられます。
また、ツアー開催地に香港が含まれている点も注目に値します。香港はアジア圏のK-Popファンにとって重要なハブ都市であり、東南アジアと東アジアをつなぐ文化的な接点でもあります。日本がツアー地に含まれていないことは、一部のファンにとって物足りなさを感じさせるかもしれませんが、今後の追加公演の可能性も排除できません。
K-Popにおける「再結成」の意味
日本のエンターテインメント産業と比較したとき、K-Popグループの再結成には興味深い違いがあります。日本のアイドルグループは、長期的な活動継続を前提とした事務所主導の運営が多い一方、K-Popのオーディション発グループは「期間限定」という構造が最初から組み込まれているケースが少なくありません。
その「有限性」こそが、ファンの感情的な結びつきを強化するという逆説的な効果を生んでいます。「終わりがあるから、今この瞬間が輝く」——そうした価値観は、日本の文化的感性とも共鳴する部分があるかもしれません。
一方で、再結成が繰り返されることで「終わり」の重みが薄れていくリスクも指摘されています。ファンにとっての「特別な再会」が、ビジネス上の定期的なコンテンツ供給になってしまうとき、その感動は持続するのでしょうか。
記者
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