5大メジャー覇者ブルックス・ケプカ、LIVゴルフを電撃離脱 - 1億ドルの契約を1年残し

プロゴルフ界のパワーバランスが、再び動き出すのでしょうか？メジャー通算5勝を誇るスター選手、ブルックス・ケプカ選手（35歳）が、2025年12月24日、サウジアラビア資本のゴルフツアー「LIVゴルフ」からの離脱を表明しました。推定1億ドル（約14兆円）の契約を1年残しての決断であり、メジャー優勝経験者としては初の離脱となります。

「家族を優先」円満離脱を強調

LIVゴルフのスコット・オニールCEOは声明で、「2025年シーズン終了後、ブルックス・ケプカ選手がLIVゴルフリーグでプレーしなくなることについて、友好的かつ相互に合意した」と発表しました。離脱の理由については「ブルックスは家族のニーズと、より多くの時間を自宅で過ごすことを優先している」と説明しています。

ケプカ選手自身も第三者を通じた声明で、「家族は常にブルックスの決断を導いてきた。今が家でより多くの時間を過ごすのに適切な時だと感じている」と述べ、家族が理由であることを強調しました。今後の活動については明言を避けつつも、LIVゴルフへの感謝と支持を表明しています。

栄光と不満が交錯したLIVでの日々

ケプカ選手がPGAツアーを離れ、LIVゴルフに電撃移籍したのは2022年6月のことでした。彼の在籍期間中、最大のハイライトは2023年のPGA選手権優勝です。この勝利は、予選カットなしの54ホール形式で競技レベルを疑問視する声もあったLIVゴルフに、大きな信頼性をもたらしました。一方で、ケプカ選手は時折、自身の状況への不満を口にすることもあったと報じられています。

PGAツアー復帰への道筋は？

最大の焦点は、ケプカ選手が古巣のPGAツアーに復帰するかどうかです。2023年のメジャー優勝により、来年の4大メジャー大会への出場資格はありますが、PGAツアーはLIV離脱者に対し、最終出場から1年間の出場停止を義務付けています。ケプカ選手の最終出場は8月24日のため、特例がなければ復帰は早くとも来年夏以降となります。PGAツアーは「彼の成功を祈る」と述べるに留め、今後の対応については明言していません。