iBuyPowerゲーミングPCレビュー：優れた性能の裏に潜む、初心者が注意すべき「小さな罠」

iBuyPower社のゲーミングPC「」は、 CPUと GPUを搭載し、多くのゲームで快適なパフォーマンスを発揮する魅力的な一台です。WIRED誌による1ヶ月間の試用レビューによると、定価（セール時）という価格設定ながら、特に最近のメモリ価格高騰を考えると、コストパフォーマンスは高いと言えます。しかし、評価は。その理由は、PC初心者が見過ごす可能性のある、重大な組み立てミスにありました。

考え抜かれた設計と確かなゲーミング性能

このPCの最も評価できる点の一つは、輸送方法です。グラフィックボード（GPU）が本体とは別に梱包されているため、輸送中の破損リスクが大幅に低減されます。これは些細なことのように思えますが、高性能PCの配送トラブルで最も多い原因の一つを未然に防ぐ賢明な判断です。ケースのデザインも秀逸で、スモークがかったガラスパネルと、エアフローを阻害しないよう工夫されたメッシュ構造が両立されています。

実際のゲーム性能も申し分ありません。「マーベル ライバルズ」や「ヘルダイバー2」のようなオンラインゲームでは解像度で平均以上を維持し、「サイバーパンク2077」のような高負荷タイトルでも解像度の最高設定（パストレーシングを除く）でを超えるフレームレートを記録しました。のメモリも標準搭載しており、メモリのオーバークロック設定も最初から有効化されているなど、すぐにゲームを始めたいユーザーへの配慮が見られます。

見過ごせない欠点：小さなミスと不思議な部品選定

しかし、このPCには看過できない問題点がありました。それは、ケースファンのケーブルが1本、接続されていなかったことです。PCの自作経験者であればすぐに気づいて修正できる簡単なミスですが、購入者の多くを占めるであろう初心者にとっては大きな問題です。ファンが回っていないことに気づかずに高負荷のゲームをプレイすれば、システムのオーバーヒートによるシャットダウンや、最悪の場合は部品の損傷につながる危険性があります。

また、部品の選定にもいくつか疑問点が残ります。ケースにはフルサイズのマザーボードを搭載する十分なスペースがあるにもかかわらず、実際にはより小型で拡張性の低いボードが採用されていました。性能に直接的な影響はないものの、将来的なアップグレードの選択肢を狭める可能性があり、コスト面でも必ずしも有利とは言えない選択です。