ナイジェリア北東部のモスクで爆発、晩禱中に8人死亡か

ナイジェリア北東部に、再び爆音が響き渡りました。武装勢力との長年の紛争で疲弊したボルノ州の州都マイドゥグリにあるモスクで、2025年12月24日水曜日の夜、礼拝中の信者を狙った爆発が発生し、多数の死傷者が出ている模様です。近年、比較的平穏を取り戻していた都市での事件は、地域の安全保障に対する懸念を再燃させています。

夕刻の祈りを襲った爆発

ロイター通信とAFP通信が目撃者の話を引用して報じたところによると、爆発は現地時間午後6時頃（17:00 GMT）、マイドゥグリのガンボル市場にあるモスクで発生しました。警察報道官のナフム・ダソ氏は爆発の事実を認め、爆発物処理班がすでに現場に到着しているとAFP通信に語りました。

公式な死傷者数は発表されていませんが、モスクの指導者であるマラム・アブナ・ユスフ氏はAFP通信に対し、少なくとも8人が死亡したと証言。一方、民兵組織のリーダーであるババクラ・コロ氏は死者数を7人としています。目撃者の一人は「多くの犠牲者が治療のために運び出されるのを見た」と語っています。

長引く紛争の影

爆発の原因はすぐには判明していませんが、この地域は武装勢力ボコ・ハラムや「イスラム国西アフリカ州（ISWAP）」が約20年にわたり活動の拠点としてきた場所です。国連によると、2009年以降、この紛争で少なくとも4万人が死亡し、約200万人が故郷を追われました。

暴力行為は約10年前のピーク時よりは減少したものの、隣国のニジェール、チャド、カメルーンにも波及しています。かつては夜な夜な銃撃戦や爆撃が繰り広げられたマイドゥグリ市街地自体は、2021年の大きな攻撃を最後に、近年は落ち着きを見せていました。