トランプ大統領のデトロイト訪問:製造業の雇用減少と2026年中間選挙への戦略
2026年1月、トランプ大統領がデトロイトを訪問。製造業の雇用が8,000人減少する中、関税政策や物価抑制策を通じて、11月の中間選挙に向けた経済再生をアピールしました。自動車業界との摩擦やUSMCAの無力化など、トランプ経済政策の現在地を解説します。
「歴史上、最も多くの工場が建設されている」と語る大統領の言葉とは裏腹に、現場には冷ややかな風が吹いています。ロイター通信によると、2026年1月13日、ドナルド・トランプ大統領は米自動車産業の聖地であるミシガン州デトロイトを訪れました。今回の訪問は、製造業の雇用低迷に対する有権者の不安を解消し、今年11月に控える中間選挙に向けて経済再生をアピールする狙いがあると見られています。
トランプ大統領 デトロイト 製造業復活を掲げるも雇用は減少
トランプ氏はディアボーンにあるフォード・モーターの生産拠点を視察し、ジム・ファーレイCEOらと共に、ベストセラー車「F-150」の組み立てラインを確認しました。しかし、その背景にある数字は楽観視できるものではありません。2025年12月の全米製造業の雇用者数は、前月比で8,000人減少し、大統領が約束した「製造業のルネサンス(復興)」とは乖離があるのが現状です。
関税政策とUSMCAを巡る業界の葛藤
トランプ政権が進める強硬な関税政策は、自動車メーカーに多大なコスト負担を強いています。業界幹部らは、中国によるレアアース磁石の輸出制限などの報復措置に苦慮しており、北米自由貿易協定に代わるUSMCAの再交渉を求めています。これに対しトランプ氏は、記者団に対し「USMCAはもはや無意味だ」と述べ、多国間協定よりも直接的な圧力による自国優先主義を貫く姿勢を鮮明にしました。
生活コストの削減:2026年中間選挙への切り札
ホワイトハウスは、有権者の最大の関心事である「物価高」の抑制を強調しています。カロリン・レビット報道官によると、30年固定住宅ローン金利が6%未満に低下し、ガソリン価格も1ガロンあたり2.81ドルと、ここ数年で最低水準にあることを成果としてアピールしています。世論調査でのトランプ氏の生活費問題への支持率は27%と低迷しており、市場への直接介入を通じて早急なイメージ回復を狙っていると分析されます。
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