米国によるベネズエラ企業制裁 2025：イラン製ドローンの包囲網を強化

握手はしていますが、背後では拳を固く握りしめています。米国政府は2025年12月30日、イラン製ドローンの調達を支援したとして、ベネズエラの企業に対して新たな制裁を科したと発表しました。これは、テヘランとカラカスの両政府に対するワシントンの緊張が最高潮に達している中で行われた措置です。

米国によるベネズエラ企業制裁 2025：ドローン生産拠点を標的に

ロイター通信によると、米財務省はベネズエラの国営航空企業であるEANSAを制裁対象に指定しました。同社は、既に米国の制裁下にあるイランのゴドス航空産業から供給されたドローンの組み立てや保守を監督しているとされています。また、EANSAの会長であるホセ・ヘスス・ウルダネタ・ゴンザレス氏も、両国の軍事関係者と連携して無人航空機（UAV）の生産を調整した疑いで制裁の対象となりました。

激化するトランプ政権の軍事的圧力

今回の措置は、ドナルド・トランプ大統領がイランのミサイル能力や核計画の再建に対し、さらなる攻撃を示唆した翌日に行われました。トランプ大統領はイスラエルのネタニヤフ首相との共同会見で、「再建を試みるならば、我々はそれを叩き潰す」と強い言葉で警告しています。これに対し、イランのペゼシュキアン大統領は「いかなる侵略に対しても、厳しく後悔させるような対応をとる」とSNSで反論しています。

一方で、ベネズエラに対しても強硬姿勢が続いています。米国は最近、麻薬密輸に使用されているとされるベネズエラの港を攻撃したほか、海上封鎖を宣言して石油タンカーを少なくとも2隻拿捕しました。ベネズエラ側はこれを「海賊行為」と非難し、マドゥロ政権の転覆を狙ったものだと主張しています。