ロシア ウクライナ 和平交渉 2025：プーチン大統領別荘へのドローン攻撃疑惑で情勢悪化か

握手の手を伸ばしながら、もう一方のの手では拳を握りしめているような状況です。ロシア政府は、ウクライナがプーチン大統領の邸宅を狙ったドローン攻撃を仕掛けたと主張し、今後の終戦交渉においてより強硬な姿勢をとる方針を明らかにしました。一方、ウクライナ側はこの主張を「自作自演」であると真っ向から否定しており、和平への道筋は再び不透明な霧に包まれています。

ロシア ウクライナ 和平交渉 2025：深まる不信感と強硬姿勢

ロシア大統領府のペスコフ報道官は、北西部のノヴゴロド州にある大統領邸宅への攻撃が、最近の外交努力を妨害することを目的とした「テロ行為」であると批判しました。ロシア国防省の発表によると、2025年12月29日に合計91機の長距離ドローンを撃墜したとされていますが、現時点でその証拠となる残骸などは公開されていません。この事態を受け、ペスコフ氏は「外交的帰結として、交渉ポジションを強化せざるを得ない」と述べ、妥協の余地が狭まったことを示唆しました。

これに対し、ウクライナのシビハ外相は、SNS上で「攻撃など起きていない」と一蹴しました。ロシアが他国を非難する際は、自分たちが計画していることを転嫁する「お決まりの手法」であると指摘しています。情報の真偽が定かでない中、米国のトランプ次期大統領はプーチン氏との電話会談でこの報告を受け、「非常に憤っている」としながらも、証拠の有無を確認する意向を示しました。

戦火の中の外交：数週間以内の進展は可能か

皮肉にも、外交の場では楽観的な声も聞かれます。ポーランドのトゥスク首相は、2026年1月までには重要な決定がなされ、「数ヶ月や数年単位ではなく、数週間以内に平和が見えてくる可能性がある」と語りました。しかし、現実の戦場ではオデーサの港湾施設が攻撃され、パナマ船籍の民間船が損傷するなど、緊張は極限に達しています。領土割譲を巡る議論が最大の争点となる中、言葉の応酬は激しさを増すばかりです。