負債7.6億ドル超のペルー国営石油公社 Petroperu、2026年に向け一部民営化へ。暫定政権が緊急命令を承認
ペルー政府は、債務超過に陥っている国営石油公社 Petroperu の一部民営化を認める緊急命令を承認しました。負債総額は7.6億ドルを超え、政治不安と経営危機の打開策として注目されます。
巨額の負債を抱える「エネルギーの象徴」がついに民間の手を借ります。ペルー政府は、深刻な財政難に陥っている国営石油会社ペルー国営石油公社(Petroperu)への民間投資を認める緊急命令を承認しました。ホセ・ヘリ暫定大統領が、2026年1月を前に発表したこの決定は、同社の資産を再編し、民間資本の参入を可能にするものです。
ペルー国営石油公社 Petroperu の民営化と資産再編の背景
今回の緊急命令により、同社は一つまたは複数の資産ユニットに分割・再編されることになります。注目されるのは、65億ドルを投じて近代化が進められた主力拠点、タララ製油所です。この製油所のアップグレード費用は当初予想の2倍に膨れ上がり、同社が2022年に投資適格格付けを失う主因となりました。
ペルーエネルギー鉱山省によると、2025年1月から10月までの累積損失は4億7,900万ドルに達し、サプライヤーへの債務も7億6,400万ドルに上るなど、財政状況は極めて深刻です。政府は2022年から2024年にかけて約53億ドルの支援を行ってきましたが、持続可能な経営のためには構造的な改革が避けられないと判断されました。
政治的不安とエネルギー安全保障の課題
この改革は、同国の長引く政治的不安定の中で進められています。2025年10月にはディナ・ボルアルテ前大統領が議会によって罷免され、後任のヘリ大統領も、わずか3ヶ月の間に3人の取締役会長を任命するなど、組織運営の安定化に苦慮しています。
また、2024年に発生した北部沿岸での原油流出事故など、環境面での批判も高まっています。今回の民営化への動きは、エネルギー安全保障の確保と、公的機関に対する国民の厳しい視線という二つの圧力に挟まれた、苦渋の選択といえるでしょう。
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