レバノン 2025 預金返還 ギャップ法:6年にわたる金融危機から資産は守られるのか
レバノン政府が2025年末、金融危機で封鎖された預金を返還する「ギャップ法」を承認。1人あたり10万ドルを4年以内に払い戻す計画ですが、銀行と国家の負担割合を巡り論争が続いています。IMFの反応や法的監査の重要性をChief Editorが解説。
失われた預金は、本当にかえってくるのでしょうか?世界最悪級とされる金融危機の発生から6年、ついにレバノン政府は預金者への払い戻しを可能にする「ギャップ法(Gap Law)」案を承認しました。
レバノン 2025 預金返還 ギャップ法の概要と支払い条件
今回の法案の核心は、預金者1人あたり最大10万ドルを4年以内に払い戻すという点にあります。これまでの提案では同様の金額の返済に10年以上を要するとされていたため、期間が大幅に短縮された形です。しかし、この制限は「1口座ごと」ではなく「1人ごと」である点に注意が必要です。複数の口座に計10万ドル以上を預けている場合でも、現金で受け取れるのは10万ドルまでとなり、残額は中央銀行が保証する債券で支払われる予定です。
責任の所在:銀行と国家のどちらが負担すべきか
現在、レバノンの金融システムには約700億ドルの負債の「ギャップ(穴)」があると言われています。法案によれば、銀行側の負担は払い戻し額の40%にとどまり、残りの大部分を国が公的資金や金準備などの資産を担保にした債券で補填する仕組みです。
銀行家よりも先に預金者に支払わせようとするのは、支配層の強欲さの表れです。
国際通貨基金(IMF)も、市民社会と同様に「銀行家が責任を取る前に預金者が負担を強いられるべきではない」との見解を示しており、銀行側の責任追及と詳細な財務監査(フォレンジック・オーディット)の必要性を強調しています。
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