「嫌い」から始まる恋愛、ENAの新作は王道を超えるか
チョン・ギョンホとチョン・ヨビン主演のENA新ドラマ『Enchanted Romance』。敵対関係から始まる恋愛という王道設定が、2026年のK-ドラマ市場でどんな意味を持つのか。業界構造と社会的文脈から読み解きます。
「嫌い合っているふたりが、いつの間にか惹かれ合う」——このフォーミュラは、何度使われても視聴者を引きつけ続ける。ENA(韓国のケーブル・OTTチャンネル)が2026年に送り出す新ドラマ『Enchanted Romance』(旧題:Disenchanted Romance)は、まさにその王道を正面から選んだ作品だ。しかし、キャスティングと設定を丁寧に読むと、「王道」の内側に興味深い現代性が潜んでいることに気づく。
「更年期男」ニュースキャスターと「我が道を行く」記者
主演を務めるのは、チョン・ギョンホ(チョン・ギョンホ、代表作:Oh My Ghost Clients)とチョン・ヨビン(代表作:Ms. Incognito)。チョン・ギョンホが演じるのは、「男性版更年期」とも呼べる気難しさを抱えたニュースキャスター。チョン・ヨビンが演じるのは、誰の指示にも従わないマイペースな記者だ。脇を固めるのはチェ・デフン(The WONDERfools)とカン・マルグム(We Are All...)。
注目すべきはキャラクター設定の言語選択だ。「pre-menopausal(男性版更年期)」という表現は、英語圏のドラマ紹介では珍しくないが、韓国ドラマのキャラクター紹介にこの概念が持ち込まれること自体、中高年男性の感情的・身体的変化を「笑いとドラマの素材」として公に扱う文化的変化を映している。韓国社会では、男性の感情表現やメンタルヘルスへの関心がここ数年で急速に高まっており、このキャラクター造形はその延長線上にある。
enemies-to-lovers は「消えゆくトレンド」か「永遠の文法」か
K-ドラマにおけるenemies-to-lovers(敵対関係から恋愛へ)の系譜は長い。2010年代の『相続者たち』や『星から来たあなた』から、2020年代の『ビジネス提案』『私の解放日誌』まで、形は違えど「摩擦から始まる関係性」は繰り返し登場してきた。
しかし、ここ2〜3年のK-ドラマ市場では微妙な変化が起きている。純粋なロマンスよりも、ジャンルミックス(スリラー×ロマンス、ファンタジー×社会批評)が高評価を得るケースが増えた。Netflixの『マイ・デモン』やtvNの『涙の女王』は、ロマンスを軸にしつつも異なる要素を重ねることで話題を集めた。そうした文脈の中で、『Enchanted Romance』が「ニュースルーム」という現実的な職場を舞台に選んだことは、単純なファンタジー逃避ではなく、日常に根ざした摩擦を描こうとする意図として読める。
また、ENAというチャンネルの立ち位置も重要だ。ENAは2022年の『異常な弁護士ウ・ヨンウ』で一躍注目を集め、以降「意外性のあるキャスティングと設定」を武器に差別化を図ってきた。tvNやJTBCという老舗有料チャンネルに対し、ENAはまだブランド確立の途上にある。今作でチョン・ギョンホとチョン・ヨビンという実力派を揃えたことは、視聴率よりも「作品の質」でブランドを積み上げる戦略の継続と見てよい。
OTTとケーブルの間で:誰がこの作品を届けるのか
日本の視聴者にとって気になるのは、この作品がどのプラットフォームで観られるかだろう。ENAはKT(韓国通信大手)系列のチャンネルであり、Seezn(現在は統合・縮小)やTVINGとの連携が続いてきた。ただし、近年のK-ドラマ配信権争いは複雑化しており、Netflixが独占配信権を持つ作品と、Disney+・TVING・地上波系が分担する作品とで、日本での視聴可能時期に大きな差が生じている。
『Enchanted Romance』の国際配信権については現時点で公式発表がないが、ENAの過去作(『ウ・ヨンウ』はNetflixで世界配信)を踏まえると、何らかのグローバルOTTとの契約が結ばれる可能性は高い。日本のK-ドラマファンにとっては、配信プラットフォームの確定を待つ段階だ。
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