イーロン・マスク氏のDOGE（政府効率化省）2025年の総括：期待外れの「サイドクエスト」か

連邦予算の削減という壮大な目標を掲げたプロジェクトは、期待通りの成果を上げられたのでしょうか。イーロン・マスク氏は、自身が主導したDOGE（政府効率化省）の活動について、自ら「わずかな成功にとどまった」と認めました。

Elon Musk DOGE 2025 評価：巨額の不正指摘と残された課題

マスク氏は先日出演したポッドキャスト番組で、DOGEの成果を控えめに評価しました。当初の公約とは裏腹に、連邦支出に目立った削減の跡は見られません。一方で、マスク氏はX（旧Twitter）上で、政府内の不正がいまだに蔓延していると主張を続けています。彼の推定によれば、連邦予算の約20%にあたる年間1.5兆ドルが不正に利用されている可能性があるとのことですが、具体的な証拠は示されていません。

トランプ氏との対立と突然の退任

マスク氏とドナルド・トランプ大統領との協力関係は長くは続きませんでした。2025年5月、予算案をめぐる意見の相違からマスク氏はDOGEを去りました。同氏は、トランプ氏の予算案が効率化の努力を台無しにすると不満を漏らしており、現在では「過去に戻れるとしても、この職務（特別政府職員）は引き受けないだろう」と語るほど、政治の世界に足を踏み入れたことを後悔している様子が伺えます。