米国、対中半導体関税の引き上げを発表 2027年6月実施へ、中国は「相応の措置」を明言
米国が2027年6月からの対中半導体関税引き上げを発表。中国は「相応の措置」で報복을明言し、両国の技術覇権争いは新たな局面を迎えました。その背景と今後の展望を解説します。
米中間の緊張が再び高まっています。米国が中国製半導体に対する新たな関税引き上げを発表したのに対し、中国は「相応の措置」を取ると即座に反発しました。両国の技術覇権を巡る対立は、新たな局面に入った模様です。
米国、2027年からの関税引き上げを決定
米国通商代表部（USTR）は現地時間火曜日、中国の半導体セクターを対象とした関税を2027年6月23日に引き上げると発表しました。具体的な税率は、実施の少なくとも30日前に公表される予定です。
この決定は、ジョー・バイデン前政権の最終月に行われた、中国の半導体産業に対する1年間にわたる調査の結果を受けたものです。USTRは、半導体セクターを支配しようとする中国の動きは「不合理かつ差別的」であり、米国にとって経済的な脅威をもたらすと結論付けました。
中国、即座に反発し報復を宣言
この発表に対し、中国外務省の林剣報道官は水曜日の定例記者会見で、「米国による関税の乱用と中国産業への不合理な抑圧に断固として反対する」と述べました。
林報道官はさらに、米国の措置は世界の産業・供給網を混乱させ、半導体産業のグローバルな発展を妨げるものだと指摘。「他者を害する一方で、最終的には自らを害することになる」と警告し、報復措置を取る方針を明らかにしました。
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