バングラデシュ元首相カレダ・ジアの死去 2025：初の女性首相が遺した足跡

一時代を築いた政治家が世を去り、南アジアの政治情勢に大きな空白が生まれました。バングラデシュ初の女性首相を務めたカレダ・ジア氏が2025年12月30日、ダッカの病院で死去しました。80歳でした。長期にわたる闘病の末の訃報に、国内外から追悼の声が寄せられています。

バングラデシュ元首相カレダ・ジアの死去 2025 と国内の反応

バングラデシュ暫定政府の指導者であるムハマド・ユヌス氏は、「深い悲しみ」を表明しました。ユヌス氏は、ジア氏を「民主化運動の象徴」と称え、多党制の政治文化を確立しようとした彼女の闘争は永遠に記憶されるだろうと述べました。

驚くべきことに、長年の政敵であり、現在はインドに亡命中のシェイク・ハシナ前首相も追悼の意を表しました。ハシナ氏はSNSを通じ、「バングラデシュ初の女性首相としての貢献と、民主化への役割は極めて重要であり、バングラデシュの政治にとって大きな損失である」とのメッセージを公開しました。

国際社会が評価する彼女のレガシー

周辺諸国のリーダーたちも、ジア氏の功績を振り返っています。インドのナレンドラ・モディ首相は、バングラデシュの発展と両国関係の深化における彼女の貢献を強調しました。パキスタンのシャーバズ・シャリフ首相は、彼女を「パキスタンの献身的な友人」と表現し、その生涯にわたる奉仕を称えました。

また、アメリカ大使館も声明を出し、ジア氏がバングラデシュの近代史を形成する上で極めて重要な役割を果たしたと指摘しました。かつての対立を超え、多くの国々が彼女の指導力を評価する姿勢を見せています。