米、ベネズエラ沖で再び石油タンカー追跡 2日連続の作戦、海上封鎖を強化
米国がベネズエラ沖の公海で、制裁対象の石油タンカーを追跡していることが明らかになりました。前日の拿捕に続く作戦で、トランプ政権によるベネズエラへの「海上封鎖」が強化されています。
2日連続の海上作戦
ワシントンD.C. – ロイター通信やAP通信が21日に報じたところによると、米沿岸警備隊がベネズエラ近海の公海上で、制裁対象の石油タンカーを追跡しています。米国によるタンカーへの実力行使は前日に続いて2日連続で、この2週間で3隻目となり、トランプ政権によるベネズエラへの圧力が一層強まっていることを示しています。
匿名を条件にロイター通信の取材に応じた米政府当局者は、「沿岸警備隊は、ベネズエラの違法な制裁回避に関与する『ダークフリート』の制裁対象船を活発に追跡している」と述べました。この当局者によれば、対象のタンカーは「偽の船籍旗を掲げており、司法による拿捕命令が出ている」とのことです。
別の当局者は、タンカーはまだ拿捕されておらず、追跡作戦は対象船舶への接近飛行や並走など、様々な形をとりうると説明しています。作戦の具体的な場所やタンカーの船名は明らかにされていません。
トランプ政権の「完全封鎖」政策
この追跡作戦は、米沿岸警備隊が20日にベネズエラ沖で石油タンカー1隻を拿捕した直後に行われました。
「米国はこの地域で麻薬テロの資金源となる、制裁対象の石油の不正な動きを追い続ける。我々はあなた方を見つけ出し、阻止する」
– クリスティ・ノーム米国土安全保障長官（20日、声明にて）
背景：ベネズエラへの圧力強化
トランプ米大統領は今週火曜日、ベネズエラを出入りするすべての制裁対象石油タンカーに対し「全面的かつ完全な封鎖」を命じていました。この圧力強化策には、地域における米軍の大規模な増強や、南米諸国近隣の太平洋およびカリブ海で、麻薬密輸船と疑われる船舶への20回以上の軍事攻撃も含まれており、これらの攻撃で少なくとも100人が死亡したとされています。
ホワイトハウス国家経済会議のケビン・ハセット委員長は21日のテレビインタビューで、拿捕された2隻のタンカーは「ブラックマーケットで活動し、制裁対象国に石油を供給していた」と述べました。
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