米下院、環境規制見直し「SPEED法案」を可決 - クリーンエネルギー推進派が反発する異例の事態

米下院が環境審査プロセスを大幅に見直す「SPEED法案」を221対196で可決。しかし、直前の修正によりクリーンエネルギー団体が支持を撤回し、上院での先行きは不透明となっている。

クリーンエネルギー導入を加速させるはずの法案が、当の推進団体から反対されるという事態が起きています。米下院は先週木曜日、連邦の環境審査プロセスを大幅に見直す「SPEED法案」を可決しましたが、その先行きには暗雲が立ち込めています。

正式名称を「許認可標準化・経済開発迅速化法（Standardizing Permitting and Expediting Economic Development Act）」とするこの法案は、環境保護の根幹をなす法律に抜本的な変更を加える内容で、環境保護団体や多くの民主党議員から強い反発を受けていました。

僅差で可決、しかし亀裂は深く

ブルース・ウェスターマン下院議員（共和党）が提出し、ジャレッド・ゴールデン下院議員（民主党）の支持も得たこの法案は、221対196で下院を通過しました。注目すべきは、11人の民主党議員が共和党と共に賛成票を投じた点です。しかし、可決に至る直前の修正が原因で、これまで改革を支持してきたクリーンエネルギー団体や穏健派民主党議員が支持を撤回するという異例の展開となりました。

上院での不透明な先行き

法案は今後、上院で審議されます。しかし、上院では党派を超えて賛成派と反対派が混在しており、法案が最終的に成立するかどうかは極めて不透明な状況です。インフラプロジェクトの迅速化を目指す動きが、かえって政治的な対立を深める結果となっています。

僅差で可決、しかし亀裂は深く

上院での不透明な先行き

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