「映えない」在宅勤務デスクが10万いいね超え。洗濯カゴからランニングマシンまで、共感を呼んだ仕事場とは
完璧なホームオフィスは幻想?洗濯カゴやアイロン台を机代わりにする「正直すぎる」在宅勤務の風景がSNSで話題に。笑いと共感を呼んだこの現象の裏にある、リモートワークの現実的な課題を専門家と分析します。
あなたの在宅ワークスペースは、本当に快適ですか? かつてのパンデミックを機に働き方が大きく変わりましたが、誰もが完璧なホームオフィスを持っているわけではありません。そんな中、ツイッターユーザーのジュールズ・フォレスト氏が投稿した一枚の写真が、世界中の共感を呼んでいます。彼女は廊下に椅子を出し、洗濯カゴを机代わりにした「正直すぎる」仕事場の写真を公開し、他の人にも見栄えのしない仕事場の写真を共有するよう呼びかけました。
この呼びかけに対し、「待ってました」とばかりに創造性あふれる解決策が殺到しました。アイロン台をスタンディングデスクにしたり、キッチンのゴミ箱の上にノートPCを置いたり、さらにはランニングマシンに板を渡して即席デスクを作る猛者まで登場。これらは、SNSで見かける洗練されたホームオフィスとはかけ離れた、ありのままの現実でした。
笑いの裏にある現実的な課題
この現象は単なる面白い画像の共有にとどまりません。多くの人が在宅勤務で直面する課題を浮き彫りにしています。ボストンにあるノースイースタン大学の経営学教授バーバラ・ラーソン氏はBBCの取材に対し、「日々のコミュニケーションについて明確な期待値を設定することが重要だ」と指摘。上司との気軽な対話が失われることで、コミュニケーション不全に陥りやすいと警鐘を鳴らします。
また、過去のある調査では、リモートワーカーの19%が直面する2番目に大きな課題として「孤独感」が挙げられました。リモート求人サイトFlexJobsのCEOであるサラ・サットン氏は、「設備の整った仕事用スペースがないことは、生産性の一時的な低下を引き起こす可能性がある」と述べています。これらのクリエイティブな工夫は、多くの人が限られた環境の中でいかに生産性を維持しようと奮闘しているかの証左とも言えるでしょう。
トレッドミルデスクの誕生秘話
特に注目を集めた写真の一つが、トレッドミル(ランニングマシン)をデスク化したものです。投稿者の@twiztwit氏は、テクノロジープラットフォームの設計者。パンデミック以前はほとんど在宅勤務をしなかったといいます。会社の方針で在宅勤務が義務化された際、夫が店の棚板を見つけ出し、手首を痛めないように角を削ってトレッドミルのアーム部分に設置してくれたそうです。彼らのチームはメキシコ、インド、テネシーとグローバルに展開しており、以前からオンラインでの協業が中心でしたが、「対面でのコミュニケーションに取って代わるものはない」という課題は常に感じていたと語ります。
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