オラクル創業者、404億ドルの個人保証で参戦。ワーナー・ブラザース巡るパラマウントとNetflixの買収合戦が激化
パラマウントがワーナー・ブラザースに対し、オラクル創業者ラリー・エリソン氏の404億ドルの個人保証付き全額現金オファーを提示。Netflixとの買収合戦は新たな局面へ。両社の提案内容と背景を詳しく解説します。
ワーナー・ブラザースの未来を巡る攻防戦が新たな局面を迎えました。パラマウント・スカイダンスが月曜日、ワーナーに対する修正案として、全額現金の買収オファーを提示したことが明らかになりました。この提案には、主要な支援者であるオラクルの億万長者、ラリー・エリソン氏による404億ドル(約6兆円)の株式資金調達に対する「取消不能な個人保証」が含まれています。
この動きは、ラリー・エリソン氏の息子であり、パラマウント・スカイダンスのCEOであるデビッド・エリソン氏が、競合相手であるストリーミング大手Netflixからこの大型買収を勝ち取るための最新の一手です。パラマウントが月曜日に発表したプレスリリースによると、「ラリー・エリソン氏は、本提案のための株式資金404億ドル、およびパラマウントに対するいかなる損害賠償請求についても、取消不能な個人保証を提供することに合意した」とされています。同社によれば、この株式資金自体は以前の提案にも含まれていましたが、エリソン氏個人の「保証」が今回新たに追加された点です。
「幻想的」と一蹴された過去の提案
今回の修正案は、ワーナー・ブラザース・ディスカバリー(WBD)の取締役会がパラマウントの当初の入札を拒否し、Netflixとの先行契約を支持してからわずか1週間後に出てきました。Netflixとの契約は12月5日に発表され、現金と株式交換によってWBD株1株あたり27.75ドル、企業価値総額827億ドルでスタジオを買収する内容でした。
その3日後、パラマウントは1株あたり30ドル、総額1084億ドルという敵対的買収を仕掛けました。しかし、WBD取締役会はこの提案を「幻想的」であると一蹴。パラマウントが提案の資金調達について株主を誤解させたと主張し、拒否しました。当時、取締役会はNetflixとの契約について「強制力のあるコミットメントを伴う拘束力のある合意であり、いかなる株式資金調達も必要とせず、強固な負債コミットメントがある」と述べていました。
今回のパラマウントの修正案は、ラリー・エリソン氏の個人保証を付けることで、WBD取締役会が表明した資金調達に関する懸念に正面から応える形となっています。
パラマウントのデビッド・エリソンCEOは、「我々の1株30ドル、全額資金調達済みの現金オファーは、WBDの株主価値を最大化するための優れた選択肢であり続けます。我々の買収は、コンテンツ制作の拡大、劇場公開作品の増加、そして消費者の選択肢の拡大を促進する起爆剤となり、WBDの全ての利害関係者にとって優れたものとなるでしょう」と声明で述べ、ハリウッドの象徴的な宝を未来のために守り、強化する取引を確保するようWBD取締役会に求めました。
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