「私の犬は家族です」— NYの弁護士、愛犬の「扶養家族」認定を求め国税庁を提訴

ニューヨークの弁護士が、愛犬を税法上の「扶養家族」として認めるよう求め、IRSを提訴。ペットを家族と見なす現代の価値観が、法制度に一石を投じます。

ニューヨーク州の弁護士アマンダ・レイノルズ氏が、愛犬のゴールデンレトリバーを税法上の扶養家族として認めるよう求め、米国内国歳入庁（IRS）を相手取り訴訟を起こしました。ペットを「所有物」ではなく「家族」として法的に認めるべきだという、異例の主張が注目を集めています。

訴状はニューヨーク東部地区連邦地方裁判所に提出されました。レイノルズ氏は自身と愛犬「フィネガン・メアリー・レイノルズ」ちゃんの代理人として、人間以外の扶養家族を認めない現行の税法は不当だと主張。具体的には、「合衆国憲法修正第14条が保障する法の下の平等に違反し、同時に、修正第5条が定める恣意的で不当な財産収用からの保護にも反する」と訴えています。

この訴訟は、単なるペット愛好家の突飛な行動というだけではありません。多くの飼い主がペットを家族の一員とみなし、食費や医療費に多額の費用をかけている現代社会の実態を、法制度がどう受け止めるべきかという根源的な問いを投げかけています。

PRISM Insight: この訴訟は、一見風変わりに見えますが、現代社会の価値観と伝統的な法制度との間に生じている摩擦を浮き彫りにしています。ペットがますます「人間化」され、家族という単位に不可欠な存在となる中で、旧来の法・税務システムは「人格」や「扶養」の定義を巡る新たな問いに直面せざるを得なくなっています。

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