『オッペンハイマー』の次、ノーラン監督の新作は神話叙事詩『オデュッセイア』。2026年夏、IMAXで航海が始まる
『オッペンハイマー』のクリストファー・ノーラン監督、次回作はギリシャ神話『オデュッセイア』。マット・デイモン主演、2026年7月公開。予告編や豪華キャストなど最新情報を解説します。
第96回アカデミー賞を席巻した『オッペンハイマー』の成功に安住することなく、巨匠クリストファー・ノーラン監督が次なる一手として選んだのは、古代ギリシャの神話叙事詩でした。ユニバーサル・ピクチャーズの発表によると、ノーラン監督の次回作はホメロスの古典『オデュッセイア』。主演にマット・デイモンを迎え、2026年7月17日に全米公開されることが決定しました。
スタジオ側はこの作品を「神話アクション叙事詩」と銘打っており、全編をIMAXカメラで撮影。壮大な戦闘、荒れ狂う嵐、そして神話上の怪物たちを驚異的なディテールでスクリーンに描き出すとみられています。
初公開された予告編:壮絶な旅路の一端が明らかに
12月22日に公開された公式予告編は、マット・デイモン演じる伝説の王オデュッセウスが、トロイア戦争後に故郷イタケを目指す長く危険な旅の様子を映し出しています。映像では、巨大な一つ目の巨人(キュクロプス)が洞窟に潜み、荒れ狂う海が船を木の葉のように翻弄するシーンが展開。「何年もの戦争の後、我々と故郷の間には何ものも立ちはだかることはできなかった。私自身でさえも」というオデュッセウスのナレーションが、物語の重厚さを予感させます。
さらに、有名な「トロイの木馬」が海から引き上げられ、中に潜むオデュッセウスたちが息を殺す緊迫のシーンや、アン・ハサウェイ演じる妻ペネロペ、トム・ホランド演じる息子テレマコスも登場。家族のドラマと神話のアクションが融合した、まさにノーランらしい作品となりそうです。
豪華キャストが集結、トム・ホランド「生涯最高の仕事」
本作のキャスト陣は、まさにオールスターと言えるでしょう。主人公オデュッセウス役のマット・デイモン、妻ペネロペ役のアン・ハサウェイ、息子テレマコス役のトム・ホランドに加え、ジョン・バーンサルやベニー・サフディも名を連ねています。
トム・ホランドはGQのインタビューで、この経験を「生涯最高の仕事」と語り、「撮影現場での最高の経験でした。エキサイティングで、これまでとは全く違った。この映画は誰も見たことのないような作品になると思います」と絶賛。巨匠ノーラン監督や共演者たちとの仕事に大きな刺激を受けたと明かしています。
クリストファー・ノーラン監督は、歴史的伝記映画『オッペンハイマー』の次作として、人類最古の物語の一つである神話叙事詩を選びました。これは、CG主導になりがちな神話ジャンルに、IMAXカメラによる「本物」の映像体験と重厚な人間ドラマを持ち込もうとする野心的な試みと言えるでしょう。古典文学の再映画化というトレンドが、最先端の映像技術と巨匠監督の手腕によって新たな次元へと引き上げられる可能性を示唆しています。
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