ChatGPT、あなたの一年を振り返る「年間レビュー機能」を公開。Spotify方式で利用状況を可視化

OpenAIが、Spotifyの「まとめ」に似た年間レビュー機能「Your Year with ChatGPT」を公開。対象ユーザー、利用条件、パーソナライズされた体験の詳細を解説します。

OpenAIは、同社のチャットボット「ChatGPT」に、ユーザー個人の一年間の利用動向をまとめた新機能「Your Year with ChatGPT」の提供を開始しました。これは音楽ストリーミングサービスSpotifyの年末恒例企画「Spotify Wrapped（まとめ）」に着想を得たもので、米国、英国、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドなど、一部の英語圏市場で先行して展開されます。

テッククランチがOpenAIから得た情報によると、この機能は無料プラン、Plusプラン、Proプランのユーザーが対象です。ただし、「記憶の保存」と「チャット履歴の参照」オプションを有効にしており、かつ一定以上の会話アクティビティがあることが利用条件となります。一方で、Team、Enterprise、Educationプランのアカウントは対象外です。同社はこの機能について、「軽量で、プライバシーを優先し、ユーザーが管理できる」体験を目指したと説明しています。

この年間レビューは、Spotifyの「まとめ」のように、キャッチーなグラフィックでパーソナライズされた体験を提供します。例えば、一年間のChatGPTの利用方法に基づいて、「クリエイティブ・デバッガー」といったユニークな「アワード」が授与されることがあります。これは、チャットボットを使って問題解決のアイデアを練ったり、コンセプトを深めたりしたユーザーに贈られるものです。さらに、ユーザーが関心を持ったトピックを基に、AIが詩と画像を自動で生成してくれます。

この機能はChatGPTのウェブアプリ、およびiOS/Androidのモバイルアプリで利用可能です。ホーム画面に表示される案内のほか、ユーザーが直接「Your Year with ChatGPT」と入力することでも体験を開始できます。

PRISM Insight: 今回の機能追加は、AIが単なる「効率化ツール」から、ユーザーとの情緒的なつながりを築く「パーソナルなパートナー」へと進化している大きな流れを象徴しています。Spotifyが音楽データでユーザーの思い出を喚起するように、OpenAIは会話データを用いてユーザーの知的探求の軌跡を可視化し、エンゲージメントを深める戦略です。今後、AIサービスにおける競争力の源泉は、技術的な性能だけでなく、いかにユーザーの体験をパーソナライズし、ブランドへの愛着を醸成できるかにかかってくるでしょう。

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