エプスタイン文書巡り超党派議員がボンダイ司法長官に圧力、「議会侮辱罪」適用を警告
共和党のトーマス・マッシー議員と民主党のロー・カンナ議員が、パム・ボンダイ司法長官に対しエプスタイン関連文書の全面開示を要求。応じない場合、議会が直接罰金を科す「議会固有の侮辱罪」の適用を警告しました。
米国の政界で、党派を超えた異例の協力が注目されています。共和党のトーマス・マッシー下院議員と民主党のロー・カンナ下院議員が、パム・ボンダイ司法長官に対し、故ジェフリー・エプスタイン氏関連文書の完全な公開を求め、強力な措置を講じる可能性を示唆しました。
NBCニュースの報道によると、両議員は週末のテレビ討論番組に出演し、ボンダイ長官が文書の全面開示を拒み続ける場合、「議会固有の侮辱罪(inherent contempt)」という極めて稀な権限を行使する考えを明らかにしました。これは、議会が司法長官に対し、文書を提出するまで毎日罰金を科すことを可能にする手続きです。
「これは党派の問題ではない。政府の透明性と司法の正義に関わる問題だ」とマッシー議員は述べ、カンナ議員も「国民は真実を知る権利がある」と同調しました。
背景:議会固有の侮辱罪とは?
「議会固有の侮辱罪」は、米国議会が持つ最も強力かつ、歴史的にほとんど使用されてこなかった権限の一つです。司法省や裁判所の介入なしに、議会自らが行政機関の職員などを召喚し、従わない場合には罰金や拘束を課すことができます。この手続きが検討されること自体、議会と司法省の間の緊張が極めて高いことを示唆しています。
この動きは、エプスタイン事件の全容解明を求める世論の圧力を背景にしています。多くの著名人との関わりが指摘されるこの事件は、未だ多くの謎に包まれており、司法省が保有する未公開文書には事件の核心に迫る情報が含まれていると見られています。共和党と民主党の議員が足並みをそろえて司法長官に直接的な圧力をかけるという事態は、この問題の重要性を物語っていると言えるでしょう。
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