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お金が尽きれば力も尽きる?Netflix新作『カネヒーロー』が描く、最も現実的なヒーローのジレンマ
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お金が尽きれば力も尽きる?Netflix新作『カネヒーロー』が描く、最も現実的なヒーローのジレンマ

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Netflix新作『カネヒーロー』は、現金が多いほど強くなるが、力を使うと金が消えるという斬新な設定のヒーロー物語。イ・ジュノ主演で描かれる、生活と正義の狭間で揺れる現代的ヒーローの葛藤に迫る。

もしスーパーパワーを使うたびに、結婚やマイホームのために貯めた預金が消えていくとしたら?2025年12月22日、Netflixはソウルで新作オリジナルシリーズ『カネヒーロー』の製作発表会を開催。本作は、力を行使するほど貧しくなるという斬新な設定で、従来のヒーロー像に一石を投じます。

聯合ニュースによると、全8話構成となる本作のイ・チャンミン監督は、「ありふれたヒーローものとは差別化したかった」と語り、3年という歳月をかけてこの作品を完成させたと自信をのぞかせました。

「本作は、ごく普通の男が自分の日常を守るために超能力を使うヒーローシリーズです。主人公が持つ力は、超能力と呪いの境界線上にあります」

同名のウェブトゥーンを原作とする『カネヒーロー』は、平凡な公務員カン・サンウン(イ・ジュノ)が主人公。彼はある日、現金を持っているほど強くなるという奇妙な能力を父親から受け継ぎます。しかし、力を使えばその分だけ現金が消えてしまうため、結婚資金と家のための貯金を守る生活費と、人々を救うための能力行使との間で絶えず葛藤することになります。

主演のイ・ジュノは自身のキャラクターを「非凡とは程遠い」と評し、むしろキム・ヒャンギ演じるパンミが持つ「食べれば食べるほど強くなる能力」の方が羨ましいと冗談を飛ばしました。

「食べる量に応じて超能力が使えるなら、全財産をはたいてでもそうします。食べることが大好きなので」

しかしイ・ジュノは、作品が伝える究極のメッセージは「心」であると強調。「お金に関係なく、本当に他人を助けることは真の誠実さから生まれるのだと気づかされました」と語りました。また、サンウンの現実的な恋人ミンスクを演じるキム・ヘジュンは、「彼女の懸念は非常に自然なもので、誰もが共感できるキャラクターです」と役どころについて説明しました。

本作には、サンウンの能力を狙う謎の団体「ボミン会」の後継者ジョナサン(イ・チェミン)も登場し、物語に緊張感を与えます。生活感あふれるヒーローの苦悩と成長を描く『カネヒーロー』は、今週金曜日に全世界で公開予定です。

PRISM Insight: 『カネヒーロー』が提示する「コストのかかる正義」というテーマは、経済的な不安が広がる現代社会の心理を巧みに反映しています。これは、完璧超人ではなく、生活費に悩む「共感型ヒーロー」を描くことで世界的な成功を収めてきた近年のKコンテンツの潮流と一致します。ヒーローの活躍にさえ「対価」を求めるこの設定は、資本主義社会における善行の価値を問い直す、鋭い社会批評とも言えるでしょう。

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