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ウクライナ和平案、欧州の修正にロシアが反発 「和平の可能性を損なう」と批判
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ウクライナ和平案、欧州の修正にロシアが反発 「和平の可能性を損なう」と批判

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ロシアは、米国主導のウクライナ和平案に対する欧州とウクライナの修正案が「和平の可能性を損なう」と批判。マイアミでの米ロ協議が続く一方、スーミ州では戦闘が激化しており、外交と戦場の乖離が鮮明になっています。

和平交渉の行方

ロシアのプーチン大統領の外交担当上級補佐官は21日、米国が提示したウクライナ戦争終結案に対し、欧州諸国とウクライナが加えた変更は和平の見通しを改善するものではないと述べ、交渉の難航を示唆しました。ロシアの各通信社が報じたところによると、ユーリ・ウシャコフ補佐官は「欧州とウクライナが提案した、あるいは提案しようとしている内容は、間違いなく文書を改善せず、長期的な和平を達成する可能性も高めない」と語りました。

背景:揺れる和平案

先月メディアにリークされた米国作成の和平案草案は、ロシアの戦時下の要求をより多く反映しているとして、欧州とウクライナの間で懸念を引き起こしました。ドナルド・トランプ米政権がウクライナに過度な譲歩を迫るのではないかとの警戒感が広がっています。これを受け、欧州とウクライナの交渉担当者はトランプ大統領の特使らと会合を重ね、米国案に独自の提案を盛り込もうと試みてきました。しかし、現在の提案の正確な内容は公表されていません。

マイアミでの外交接触

ウシャコフ氏の発言に先立ち、20日にはプーチン大統領の特別使節であるキリル・ドミトリエフ氏が、米国のスティーブ・ウィットコフ特別使節およびトランプ大統領の娘婿ジャレッド・クシュナー氏とフロリダ州マイアミで会談しました。ドミトリエフ氏は、協議が21日も継続されると述べています。この会談は、19日に行われた米国と欧州・ウクライナ当局者との協議に続くものです。

各国の思惑

ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は21日、X(旧ツイッター)への投稿で「我々の外交チームが米国で活動した後、今後は欧州のパートナーとより広い範囲で協議を行うべきだという共通認識がある」と述べ、欧州との連携を強調しました。また、ゼレンスキー大統領は20日、捕虜交換の促進や首脳会談への道筋がつけられるのであれば、米国、ロシアとの3者協議という米国の提案を支持する考えを示していました。

しかし、ウシャコフ補佐官は3者協議の提案について「誰にも真剣に議論されておらず、作業は進められていない」と一蹴しています。

ロシア側は、欧州の指導者たちがロシアにとって受け入れ不可能な条件を導入することで、交渉を意図的に頓挫させようとしていると主張しています。一方、ウクライナと欧州の指導者たちは、ロシアが「帝国主義的な領土収奪」と呼ぶ目的を達成することは許されないとの立場で一致しています。ロシアは2025年だけで、1日あたり12〜17平方キロメートルのウクライナ領土を占領したとされています。

戦場の現実:スーミ州での攻防

外交的な駆け引きが続く中、ウクライナ東部の戦線では激しい戦闘が続いています。ウクライナ軍は21日、スーミ州でロシア軍による突破の試みを食い止めるために戦っていると発表しました。これは、ロシアが同州の国境沿いの村から住民50人を強制的に移住させたと報じられた後の動きです。「現在、グラボフスケ村で戦闘が続いている」とウクライナ統合任務部隊は述べ、部隊が「占領者をロシア領内に押し戻す努力をしている」と付け加えました。

ゼレンスキー大統領によると、この1週間でロシアは「約1,300機の攻撃ドローン、約1,200発の誘導航空爆弾、そして9発の様々な種類のミサイル」をウクライナに対して使用したとのことです。ロシアによる全面的なウクライナ侵攻は2022年2月に開始され、まもなく4年目を迎えようとしています。

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